ラピスラズリ ~前世の記憶を思い出した伯爵令嬢は政略結婚を拒否します~
「基本は先程と同じだ。
男性側のリードを意識すれば、ステップのタイミングも次第に分かってくるだろう」
こくんと頷く。
「そして、ダンスは二人で踊るものだ」
見上げる私と目が合う。
フッと微笑み、「楽しもう」と声を掛けられた。
「はい」
と言って、手を取り、体を近づける。
背中の手にくっと押されて、背筋が伸ばされる。
それを合図に曲が流れる。
「1、2、3、1、2、3」
とベルナルト様がカウントをとりながら、上半身だけを揺らした。
「次行くぞ」
「はい!」
「1、2、3ッ」
で踊り始めた。
ベルナルド様のダンスはタメが入る。
けれど全身でカウントを取ってくれるのでリズムが狂うことがない。
踊りやすい。
少しして、ベルナルド様の視線が一瞬左を見た。
?
私もつられてそちらに目をやる。
そこにいたのはルーカス様とアイシャだった。
2人も一緒に踊っていたのだった。
2人の横をスッと踊りながらすれ違った。
2人は見つめ合い、楽しそうに微笑みながらくるくると踊っている。
―――――瞬間。
ドクンッ。
心臓が跳ねた。
ルーカス様がアイシャを見つめる優しい瞳に瑠伽を思い出したのだ。
「あっ。ごめんなさい!」
ベルナルド様の足を踏んでしまった。
慌てたせいで止まってしまった。
「大丈夫だ、カノンが踏んだって軽いから平気だ」
止まって足を見下ろす私の視線を自分の方に向け、
「安心しろ。他の人とすれ違う時もきちんと確認しているからぶつかりはしない」
優しく微笑むと再び手をとった。
男性側のリードを意識すれば、ステップのタイミングも次第に分かってくるだろう」
こくんと頷く。
「そして、ダンスは二人で踊るものだ」
見上げる私と目が合う。
フッと微笑み、「楽しもう」と声を掛けられた。
「はい」
と言って、手を取り、体を近づける。
背中の手にくっと押されて、背筋が伸ばされる。
それを合図に曲が流れる。
「1、2、3、1、2、3」
とベルナルト様がカウントをとりながら、上半身だけを揺らした。
「次行くぞ」
「はい!」
「1、2、3ッ」
で踊り始めた。
ベルナルド様のダンスはタメが入る。
けれど全身でカウントを取ってくれるのでリズムが狂うことがない。
踊りやすい。
少しして、ベルナルド様の視線が一瞬左を見た。
?
私もつられてそちらに目をやる。
そこにいたのはルーカス様とアイシャだった。
2人も一緒に踊っていたのだった。
2人の横をスッと踊りながらすれ違った。
2人は見つめ合い、楽しそうに微笑みながらくるくると踊っている。
―――――瞬間。
ドクンッ。
心臓が跳ねた。
ルーカス様がアイシャを見つめる優しい瞳に瑠伽を思い出したのだ。
「あっ。ごめんなさい!」
ベルナルド様の足を踏んでしまった。
慌てたせいで止まってしまった。
「大丈夫だ、カノンが踏んだって軽いから平気だ」
止まって足を見下ろす私の視線を自分の方に向け、
「安心しろ。他の人とすれ違う時もきちんと確認しているからぶつかりはしない」
優しく微笑むと再び手をとった。