【SR】また、月明かりの下で会いましょう。
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:今から100年前、
19世紀―――ロンドン:
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最盛期真っ只中の大英帝国。ヴィクトリア時代。
スモッグに包まれた、夜のロンドン。
オレンジ色の街灯が敷石道に映え━━━…
カッカッカッ…
と馬車馬の足音が聞こえる。
私、ロンドンの郊外にあるティファニー家で暮らすアンナ。
私は小さい頃に両親に捨てられ、孤児になった。
月のペンダントをだけを残して、両親は何処かへ行ってしまった。
『このペンダントはね、2つで1つなの………』
母が残した言葉。
あれ………?
この後、
何て言ってたんだっけ。
その後、私は━━━
孤児院で少しだけ過ごした私は、裕福な家庭のティファニー家に引き取られ、大切に育てられた。
それから15年の月日が経ち、私は20才になった。
私は明日、結婚します━━━…
***
今日は綺麗な満月の日。
結婚式前夜。
純白のウエディングドレスを着て鏡の前に立つ。
ドレスの胸元と袖には金銀の装飾。
“明日、私は結婚するのね。”
こんな事を冷静に思い、
鏡で自分の姿を見た。