【SR】また、月明かりの下で会いましょう。
『…なぁ。どうして、俺がアナタを車に乗せたか分かる?』
『一瞬で惚れたからだよ。』
微かに聞こえたあなたの声。
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「………の……姫乃!」
肩を揺さぶられ
ゆっくり目を開けると、
目の前には、顔を真っ青にしているパパがいた。
「パ…パ…?」
「ああ、パパだ。
姫乃どうしたんだ?この血は………今、救急車が来るからな。」
そう言って、パパは私の首元を優しく押さえた。
「………血…?」
私は右斜め下を向く。
真っ白なタオルにじんわりと真っ赤な血が滲んでいて。
ハルにナイフを突き付けられた事を思い出した。
「ハル………ハルは?」
私の言葉にパパの顔は険しくなっていく━━━…