【SR】また、月明かりの下で会いましょう。
私はチャペルの中を見渡す━━━…
「ハル…どこ…」
立ち上がりながら、ハルを探す。
丸い形のペンダントを左手でぎゅっと強く握りしめ、一歩足を出した時。
「姫乃…それは…」
私の手に握られている丸い形のペンダントがパパに見えたらしい。
パパの動きが床に膝をついたまま止まる。
私は右手で首元を押さえながら歩き、
チャペルを出ようとする。
すると……
「ま…待ちなさい!」
いつものパパの声色がチャペルに響く。
私の身体がビクッと反応する。
「その傷は奴にやられたんだな…?」
私は何も言うことが出来なかった。
「そのペンダント…奴のなんだな…?」
私は小さく頷いた。
「…奴の事…好きなのか…?」