【SR】また、月明かりの下で会いましょう。
「夏目は………ッ…」
と、仲井刑事は、眉間にしわを寄せて、何か言いいたそうにしていて。
「刑事さん…。どうしてハルは人を殺めてしまったんですか?」
フゥーーと、煙草の煙を吐いてから仲井刑事は言った。
「夏目の両親の敵討ちみたいだ。…もっと違う道はなかったのかよ。人殺しなんて………」
そう言って、
肘を机にのせ…頭を押さえる。
「………」
私は何も言う事ができなかった。
そして━━━
♪〜♪〜♪〜
仲井刑事の携帯が鳴る。
煙草を灰皿に押し付け、電話にでている。
「…はい。………なに!?ヘルスライフコーポレーションが!?すぐに事実確認を急げ!
……わかった。すぐ行く。」
ピ………
「桜木さん、悪い。急用ができてしまって。また今度、話そう。」
「はい。失礼致します。」
私は椅子から立ち上がり、一礼して部屋を出た。
***
「姫乃………」
警察署を出ると、パパがいた。
「パパ…」
「もう心配かけるんじゃないよ。帰るぞ……」
パパは目尻を下げた優しい目をして、にこっと笑う。
「ごめんなさい。」
私はパパの腕に飛び付いた。