【SR】また、月明かりの下で会いましょう。
ガシャ…
暗闇に響く固い者が地面に落ちる音。
私は誰がとぶつかってしまったみたいで。
地面に倒れ込む。
「…ごめん。大丈夫?」
耳に残る
低く、掠れた…優しい声。
顔を上げる私。
月明かりの下、
薄暗く映るのは男の人だった━━━…
目尻か長い切れ長の目に
スッと1本筋が通った高い鼻。ふっくらとした唇。
少しだけ角ばった輪郭。
見るからにサラサラとした短めな髪がぶつかった衝撃で乱れている。
その姿を見た瞬間。
ドキッと激しく胸が高鳴った━━━
自分が泣いていた事も忘れて、私の目はあなたに奪われる。
「…泣いてる?」
そう言って、
男の人は私の顔を覗き込んだ。