【SR】また、月明かりの下で会いましょう。



黒い銃口だった。



「………え?」

あなたの目は、私を捕らえ逃がさない。

一瞬たりとも私から目をそらさなかった。

私も目線をそらさない。

半歩ずジリジリと…ゆっくり
壁に追い詰められていく。

突然の事に、私はゾクッと背筋が寒くなる━━━…



この人は
ホントウに━━━…?


次の瞬間。

突然
ビュンッと突風が吹いて
軽い前髪が浮き上がった。

パーマがかかったように見える…うねった長い髪が
左に流される。




思わず目を瞑ってしまった、その時。



“バンッ”



………ドン


私の体は地面に崩れ落ちた━━━…



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