いつまでも、側に。

Ⅷ.独り立ち


4月。新学期。クラス替え。

僕の嫌いな月が来た、と思う。

クラス表を見ると、僕はあいつらとは別のクラスになっていた。

安堵した。嬉しかった。


4月も数日経って、僕にもなんとか“友達”ができた。

……先輩に報告でもしようか。


浮かれきっていた。


家に帰って、真っ先に先輩にメールした。


“友達、増えました。”


“できました”ではなく、“増えました”と書いたのは、先輩に余計な心配をかけたくなかったからだ。

先輩には、僕がいじめられていたことは言っていない。

すぐに返信が来た。


“やったじゃん”


相変わらず、ノリのいい答え方だった。

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