家族に虐げられた令嬢は王子様に見初められる
聞いてくれない
自分はもういない人間といて扱われている。
その衝撃的事実を知ってから一週間が経過していた。

エミリーが桶を持って小部屋の中に入ってきたので、今日が入浴する日だと気がついた。
「ほら、起きな!」

エミリーの叱責に、細めていた目を開ける。
手足の拘束を久しぶりに解かれて全身に痛みが走った。

「服を脱ぐんだよ、本当にとろいねあんたは!」
今の今まで拘束されていたのだから、そんなに早く動けるはずもない。

それでもエミリーは容赦なく罵倒し、無理やり服を剥ぎ取ろうとする。
ソフィアはどうにか服を脱いで下着姿になった。

拘束されてから自由にトイレにいくこともできないので、下着も汚れ放題だ。
「汚いし、臭いし」

ブツブツと文句を言いながら水で浸した雑巾でソフィアの体をふいていく。
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