家族に虐げられた令嬢は王子様に見初められる
しかし、ソフィアが小部屋に閉じ込められてから3日後のことだった。
小窓の向こうから楽しそうな話し声が聞こえてくるので、背伸びをして外を確認してみた。

そこから見える景色は街の広場で、そこでは毎日沢山の人々が行き来している。
そんな中にイザベラの姿を見つけたのだ。

いつもよりも着飾っていしゃれをしてイザベラが、男の子の手を握りしめて歩いている。
「あれって……」

息を飲み、思わず呟いた。
その男の子はソフィアと仲がよく、初めて好意を寄せた男の子だったのだ。

男の子の方もよくソフィアを遊びに誘ってくれていたから、嫌われたりはしていなかったはず。
ううん、好きでいてくれたかもしれない。

そんな子とどうしてイザベラが一緒に……？
そう考えた時、背筋がスッと冷たくなった。

男の子と遊び日に行くのはいつソフィアだった。
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