家族に虐げられた令嬢は王子様に見初められる
もちろん、クリストフが食べているのだ。
それからソフィアは何事もなかったかのように自分の食事をする。

ミルクももちろん半分個だ。
先にソフィアが飲んで、グラスに半分残ったミルクをクリストフが飲む。

最初は同じグラスでミルクを飲むことに抵抗があったソフィアだけれど、数日間続けているとそれもなれてきた。

お互いに生きていくためには必要なことでもあった。

すっかり空になったグラスが掃除道具入れの中から差し出されてきたら、ソフィアはそれを受け取って鉄格子の前に置いておく。

エミリーが食器を回収しにくるけれど、怪しまれたことはまだなかった。
「いつもあんな簡素な食事なのか?」
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