傷心した私が一夜を共にしたのはエリート俺様同期~いつも言い合いばかりだったのに、独占欲強め、嫉妬心剥き出しな程に溺愛してくるのですが?~
「菖蒲ってば! だからそれは――」
しかも、今度は私じゃなくて一之瀬へ質問をしているからタチが悪い。
水城くんもいるし、これ以上は詮索されたくない私が横から否定しようとすると、
「そう見える? けど残念。俺らはいつも通り、ただの仲良しな同僚だよ。な? 本條」
意外にも一之瀬はきちんと否定してくれた。
「えー? 本当に?」
一之瀬が否定をしても未だ納得していない菖蒲が再度彼に詰め寄ると、
「ま、俺的にはもっと深い仲になっても良いって思ってるけどな?」
からかっているのか、ニヤリと笑みを浮かべながらそんな事を口にするものだから、
「え? 何々!? 一之瀬ってば陽葵の事好きな訳!? えーいいじゃん! 陽葵彼氏と別れたんだし、変な男より余っ程良いって! 付き合っちゃいないよ~!」
一之瀬の方が私に気のある事を知った菖蒲のテンションは更に上がって余計収拾がつかなくなっていた。
「ちょ、ちょっと、一之瀬……」
「何?」
話が拗れた事を抗議しようと一之瀬の方へ視線を向けた私は彼と目が合った瞬間、言葉を続ける事が出来なくなった。
それは何故か。
『俺は本気だって言ったろ』とでも言いたげな瞳で見つめられていたから。
「っていうか! 私と一之瀬の話はいいから! ほら、水城くん話に入れてないし! ね?」
何とかして話題を変えようと思いふと斜め向かいに座る水城くんが目に入った私は彼を理由に話を逸らしてみるも、
「いえ、僕の事はお気になさらないでください。それよりも、一之瀬先輩と本條先輩が恋人同士じゃないのに普段から飲みに行ったりしている事に驚きです」
寧ろ逆効果だったようで、話が逸れるどころか更に深掘りされる羽目になってしまうのだった。
「はぁ……今日は散々だった……」
仕事終わり、営業で外回りの一之瀬を待つ事無く職場を後にした私は昼間の一件を思い出して溜め息を吐いた。
あれから水城くんも加わって私と一之瀬の仲を問いただされたものの何とか『付き合ってない』と納得させる事が出来た。
けれど、それならばさっさと付き合っちゃえと菖蒲が何かにつけて私と一之瀬をくっつけるように仕向けて来たので困ってしまう。
しかも、今度は私じゃなくて一之瀬へ質問をしているからタチが悪い。
水城くんもいるし、これ以上は詮索されたくない私が横から否定しようとすると、
「そう見える? けど残念。俺らはいつも通り、ただの仲良しな同僚だよ。な? 本條」
意外にも一之瀬はきちんと否定してくれた。
「えー? 本当に?」
一之瀬が否定をしても未だ納得していない菖蒲が再度彼に詰め寄ると、
「ま、俺的にはもっと深い仲になっても良いって思ってるけどな?」
からかっているのか、ニヤリと笑みを浮かべながらそんな事を口にするものだから、
「え? 何々!? 一之瀬ってば陽葵の事好きな訳!? えーいいじゃん! 陽葵彼氏と別れたんだし、変な男より余っ程良いって! 付き合っちゃいないよ~!」
一之瀬の方が私に気のある事を知った菖蒲のテンションは更に上がって余計収拾がつかなくなっていた。
「ちょ、ちょっと、一之瀬……」
「何?」
話が拗れた事を抗議しようと一之瀬の方へ視線を向けた私は彼と目が合った瞬間、言葉を続ける事が出来なくなった。
それは何故か。
『俺は本気だって言ったろ』とでも言いたげな瞳で見つめられていたから。
「っていうか! 私と一之瀬の話はいいから! ほら、水城くん話に入れてないし! ね?」
何とかして話題を変えようと思いふと斜め向かいに座る水城くんが目に入った私は彼を理由に話を逸らしてみるも、
「いえ、僕の事はお気になさらないでください。それよりも、一之瀬先輩と本條先輩が恋人同士じゃないのに普段から飲みに行ったりしている事に驚きです」
寧ろ逆効果だったようで、話が逸れるどころか更に深掘りされる羽目になってしまうのだった。
「はぁ……今日は散々だった……」
仕事終わり、営業で外回りの一之瀬を待つ事無く職場を後にした私は昼間の一件を思い出して溜め息を吐いた。
あれから水城くんも加わって私と一之瀬の仲を問いただされたものの何とか『付き合ってない』と納得させる事が出来た。
けれど、それならばさっさと付き合っちゃえと菖蒲が何かにつけて私と一之瀬をくっつけるように仕向けて来たので困ってしまう。