トップアイドルの恋 Season2〜想いを遂げるその日まで〜
「どうでしたかー?私達のパフォーマンス」

衣装のまま席に戻ってきたあみが、早速富田と紗季に感想を聞く。

「さいっこう!もう本当に凄かった」
「ステキだったわー!一回限りなんてもったいないくらい」

二人は皆を見渡して改めて礼を言う。

「みんな、本当にありがとう!気持ちだけで充分嬉しかったのに、こんなことまでしてくれて。忙しいのに準備も大変だっただろ?」
「そうよ。スケジュールもタイトで体調も崩しやすい時期なのに、本当にありがとう。大丈夫だったの?」

気遣う二人に、皆は笑顔で首を振る。

「いやー、ぜんぜんっすよ。なんせ俺達、なんでもササッと出来ちゃうスーパーアイドルですからねえ」

直哉のセリフに陽子が呆れたように口を開く。

「なーに言ってんの。単にコットンのモノマネが上手い、モノマネ芸人だからでしょ?」

あはは!と一斉に笑いが起こる。

「ひっでーな、陽子さん。でもまあ確かに、練習なんか全く必要なかったよな?」
「そうだな。俺達、いっつもコットンと歌番組一緒だから自然と覚えちゃうし」
「私達もサザンクロスの曲、踊れるよー」
「お、じゃあ今度は逆パターンやろうぜ」
「いつ披露するのよー?」
「っていうか、直哉くん達いつまでフェアリーの衣装着てるのよー?」

またもや皆は笑い出す。

「間近で見ると一層気味悪いな」
「富田さん!そりゃないっすよ」
「ごめんごめん。でも優斗は許す。これならイケる」
「イケるって、どこでどうイクんですか?!」

突っ込む充希の横で、優斗はまんざらでもなさそうに嬉しそうにしている。

「明日香ちゃん、このフェアリーの衣装もらってもいい?」
「え、い、いいけど。優斗くん、どうするの?その衣装」
「へへー、記念に取っておこうと思って」

満面の笑みを浮かべる優斗を、皆は真顔で見つめる。

「やべー、優斗が何かに目覚めたぞ」
「おい、どうすんだ?路線変更し始めるかもよ?」

直哉と充希のやり取りを、富田が慌てたように手で遮る。

「ちょ、一旦この話題は止めよう。それと、次の新曲はカッコよさ全開のイメージで作ってもらってるからな。頼むぞ?優斗」
「えー、新曲カッコイイんですかー?楽しみー♡」
「優斗!その口調をまず直せ!」

本気で焦り始める富田に、また皆は笑い出した。
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