トップアイドルの恋 Season2〜想いを遂げるその日まで〜
ようやく落ち着くと、司会者がマイクで話し出す。
「えー、皆様。本日は映画『真実の光』完成披露試写会にようこそお越しくださいました。たった今、映画を観て頂いたばかりですが、皆様のお顔を拝見すれば一目瞭然。この映画は大ヒット間違いなしと言えるでしょう」
賛同の拍手が起こる。
「皆様の目には、涙、涙、涙。わたくしも今、懸命に堪えてしゃべっております。まずは、藤堂監督。ひと言お願い致します」
促されて、監督が口を開く。
「はい。えー皆様、本日は誠にありがとうございます。監督の私も、涙、涙。鬼の目にも?」
観客にマイクを向けると、「涙!」と笑い声と一緒に答えが返ってきた。
「ありがとうございます」
そう言うと監督は、満足気にマイクを下ろす。
「監督?!もう終わりですか?」
司会者が驚いたように聞くと、監督は頷いた。
「はい、掴みはOKなので。あとは瞬がしゃべります」
ええ?!と素の声で瞬が驚く。
「それでは、主演の柏木さん。ひと言お願い致します」
おふざけ半分に監督に振られ、瞬は困り顔でマイクを握る。
「えー、皆様。本日はお越し頂きありがとうございます。主人公、風間 大輔役を務めました柏木 瞬です。この作品は、自分の全てをかけ、魂を込めて演じさせて頂きました。監督を初め多くの方々に支えられて、やり切ることが出来ました。この場をお借りして、お礼を申し上げます。本当にありがとうございました。チームが一丸となって作り上げたこの作品が、観てくださる皆様の心に何かを残せたら、そして日常の幸せを大切に噛みしめて頂けたら、今はそんな気持ちで一杯です。我々の想いを受け取って頂けたら幸いです。ご覧頂きありがとうございました」
深々と頭を下げる瞬に、惜しみない拍手が送られる。
「柏木さん、ありがとうございました。初めての主演映画、何が一番大変でしたか?」
司会者に聞かれて、瞬は真顔でひと言答える。
「監督の無茶ぶりです」
あはは!と笑いが起こり、司会者も納得したように頷く。
「なるほど。では次に、高見 沙奈さんからもひと言お願い致します」
「はい。皆様、初めまして。高見 沙奈と申します。私のような無名の未熟者が藤堂監督にお声かけ頂き、柏木さんとご一緒させて頂けたこと、畏れ多く有難く感謝しております。右も左も分からず、皆さんの足を引っ張ってしまうのではないかと不安で仕方なかった私を温かく支えてくださった藤堂監督、そして柏木さん、本当にありがとうございました。多くの方々に助けられて最後までクビにならず、無事にエンドロールに自分の名前が流れたことにホッとしました」
そこまで言った時、監督が口を挟む。
「沙奈、お前トークの腕は瞬より上だな」
ええ?!とまた瞬の地声が響く。
「いえいえ。まだまだですので、これからも監督のそばで修行させて頂けたらと思います」
「上手い!この売り込み上手!」
監督の茶々に、また笑いが起こった。
「藤堂監督、柏木さん、高見さん、ありがとうございました。今日は感動の映画と楽しいトーク、両方味わえて、ひと粒で二度美味しい試写会になったのではないかと思います」
「上手い!このおしゃべり上手!」
「あはは!ありがとうございます。皆様、今一度大きな拍手をお送りください。本日は本当にありがとうございました」
ありがとうございました!と3人でもう一度お辞儀をして、舞台挨拶は終了となった。
「えー、皆様。本日は映画『真実の光』完成披露試写会にようこそお越しくださいました。たった今、映画を観て頂いたばかりですが、皆様のお顔を拝見すれば一目瞭然。この映画は大ヒット間違いなしと言えるでしょう」
賛同の拍手が起こる。
「皆様の目には、涙、涙、涙。わたくしも今、懸命に堪えてしゃべっております。まずは、藤堂監督。ひと言お願い致します」
促されて、監督が口を開く。
「はい。えー皆様、本日は誠にありがとうございます。監督の私も、涙、涙。鬼の目にも?」
観客にマイクを向けると、「涙!」と笑い声と一緒に答えが返ってきた。
「ありがとうございます」
そう言うと監督は、満足気にマイクを下ろす。
「監督?!もう終わりですか?」
司会者が驚いたように聞くと、監督は頷いた。
「はい、掴みはOKなので。あとは瞬がしゃべります」
ええ?!と素の声で瞬が驚く。
「それでは、主演の柏木さん。ひと言お願い致します」
おふざけ半分に監督に振られ、瞬は困り顔でマイクを握る。
「えー、皆様。本日はお越し頂きありがとうございます。主人公、風間 大輔役を務めました柏木 瞬です。この作品は、自分の全てをかけ、魂を込めて演じさせて頂きました。監督を初め多くの方々に支えられて、やり切ることが出来ました。この場をお借りして、お礼を申し上げます。本当にありがとうございました。チームが一丸となって作り上げたこの作品が、観てくださる皆様の心に何かを残せたら、そして日常の幸せを大切に噛みしめて頂けたら、今はそんな気持ちで一杯です。我々の想いを受け取って頂けたら幸いです。ご覧頂きありがとうございました」
深々と頭を下げる瞬に、惜しみない拍手が送られる。
「柏木さん、ありがとうございました。初めての主演映画、何が一番大変でしたか?」
司会者に聞かれて、瞬は真顔でひと言答える。
「監督の無茶ぶりです」
あはは!と笑いが起こり、司会者も納得したように頷く。
「なるほど。では次に、高見 沙奈さんからもひと言お願い致します」
「はい。皆様、初めまして。高見 沙奈と申します。私のような無名の未熟者が藤堂監督にお声かけ頂き、柏木さんとご一緒させて頂けたこと、畏れ多く有難く感謝しております。右も左も分からず、皆さんの足を引っ張ってしまうのではないかと不安で仕方なかった私を温かく支えてくださった藤堂監督、そして柏木さん、本当にありがとうございました。多くの方々に助けられて最後までクビにならず、無事にエンドロールに自分の名前が流れたことにホッとしました」
そこまで言った時、監督が口を挟む。
「沙奈、お前トークの腕は瞬より上だな」
ええ?!とまた瞬の地声が響く。
「いえいえ。まだまだですので、これからも監督のそばで修行させて頂けたらと思います」
「上手い!この売り込み上手!」
監督の茶々に、また笑いが起こった。
「藤堂監督、柏木さん、高見さん、ありがとうございました。今日は感動の映画と楽しいトーク、両方味わえて、ひと粒で二度美味しい試写会になったのではないかと思います」
「上手い!このおしゃべり上手!」
「あはは!ありがとうございます。皆様、今一度大きな拍手をお送りください。本日は本当にありがとうございました」
ありがとうございました!と3人でもう一度お辞儀をして、舞台挨拶は終了となった。