頑張って嫌いになります。




「アイツのことは名前で呼ぶのに、俺のことは名字で呼ぶの。マジで意味わかんねぇ。てか、元彼ってなに?いつから俺は元カレになったわけ?」



なるほど。別れる以前に付き合ってないって言いたいのね。はいはい。



「ごめんごめん。別れる前に付き合ってすらなかったね。私と中条くんはなんにも関係ないよ。でもね、私は中条くんが、好き『だった』んだよ。片思いだったの。暁人先輩は私の尊敬する先輩だよ」


「だから、俺はお前と別れたつもりないって言ってんの。いつ俺たち別れ訳?なに、暁人先輩って奴が好きなの?俺のことそっちのけで?つか、さっき言ってた浮気ってなに?杏珠のこと言ってんの?」



「……もういいよ。ほっておいて。どうせ、私のこと好きじゃなかったでしょ。ごめんね、無理して付き合うなんて言わせちゃって。私、もっと大人になるよ」



私は急いで教室へ向かった。



「さっきから、なんなの……、」



この日から晃から私に話しかけてくることが多くなった。



「なぁ、前の話だけど、「ごめん、私今日部活で……」



「あのさ、最近お前「ごめん、今ちょっとお腹痛くて……」



「おい、お前俺のこと避け「ごめん、ほんとに今急いでるの……」
< 12 / 23 >

この作品をシェア

pagetop