頑張って嫌いになります。
「俺の名前、あきら。分からない?あきら。」
「し、知ってる……けど、それがなに?」
「なんで急に苗字なの?てか、俺のことなんで避けてんの。意味わかんない。俺を困らせて楽しいの?さっきの男、彼氏?なに、浮気?」
何いってんのこの人。
ふつふつと怒りが湧いてくる。、
「い、意味わかんないのはこっちだよ!?浮気してたのはそっちでしょ!?苗字で呼んでるのは、中条くんが私にとってただのクラスメイトだからで、特に特別な意味は……んんっ」
無理やり塞がれた唇。
「んんっ!やめてっ!」
「むり、やめない。ん」
何度も、何度も、角度を変えて甘く、激しくキスを求められる。
舌が口の中に入ってきて、息が出来なくて、でも受け入れているのは紛れもない私で。やっぱり、無理だった。
私には、晃を嫌いになることなんて無理だよ。
「あめっ、んっ、あき、ら」
「やっと呼んだ、俺の名前」
「……なんでこんなことするの?私のこと好きでもないくせいに」
「……きだから……」
「え?」