天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~
生理的に嫌だという感情はまったくない。以前のような恐怖心もない。むしろ胸が高揚して頬が赤くなってしまう。
(変わったのは、雲朔ではなく、私かもしれない)
八年の月日は長い。子どもが大人へと成長するには十分な年月だ。
「俺の望みは華蓮だけだ。昔から、今も……」
雲朔は私をじっと見つめた。
(こんな顔をする雲朔を、私は知らない)
私も雲朔を見つめ返した。二人の間の空気が甘く刺激的なものへと変わる。
「俺が怖い?」
雲朔は指先で私の頬をなでた。指先が触れられただけなのに、ピリリと甘い刺激が私の体を伝う。この反応こそ、私がもう大人の女性へと変わったことの証だ。
「……いいえ」
私の返事は、二人がこの先へ進むことを許可する合図だった。
欲しがるような雲朔の魅惑的な目の鋭さが、その意味を理解したことを物語っていた。そして、その好機を逃すほど、雲朔は子どもではないことを私は知っている。
雲朔はゆっくりと私の顔に近づき、柔らかな唇を重ねた。今度の口付けは額ではなかった。
そして私を強く抱きしめると、何度も何度も深い口付けをする。
私たちは、大人になっていた。
(変わったのは、雲朔ではなく、私かもしれない)
八年の月日は長い。子どもが大人へと成長するには十分な年月だ。
「俺の望みは華蓮だけだ。昔から、今も……」
雲朔は私をじっと見つめた。
(こんな顔をする雲朔を、私は知らない)
私も雲朔を見つめ返した。二人の間の空気が甘く刺激的なものへと変わる。
「俺が怖い?」
雲朔は指先で私の頬をなでた。指先が触れられただけなのに、ピリリと甘い刺激が私の体を伝う。この反応こそ、私がもう大人の女性へと変わったことの証だ。
「……いいえ」
私の返事は、二人がこの先へ進むことを許可する合図だった。
欲しがるような雲朔の魅惑的な目の鋭さが、その意味を理解したことを物語っていた。そして、その好機を逃すほど、雲朔は子どもではないことを私は知っている。
雲朔はゆっくりと私の顔に近づき、柔らかな唇を重ねた。今度の口付けは額ではなかった。
そして私を強く抱きしめると、何度も何度も深い口付けをする。
私たちは、大人になっていた。