天帝の花嫁~冷徹皇帝は後宮妃を溺愛するがこじらせている~
「ん? もちろん聞いている」

しまった、全然聞いていなかった。今日はどこから脱がそうかと、そんなことばかり考えていた。

 普段は仕事のことばかり考えているが、華蓮の前で考えていることはたいてい華蓮に関する卑猥なことばかりである。

 そんなことを考えているとは、見た目には一切出ないので、華蓮は時々、俺がなにを考えているかわからないと言うのだが、知らない方が絶対にいい。

(たまに大事な話もするから、ちゃんと聞いておかなくては。そんな話ができるようになるなんて、華蓮は成長したな。体の方もすっかり大人に……)

 こうして俺は、再びいかがわしいことで頭がいっぱいになるのである。

 そして華蓮の話を聞くのはそこそこに、俺の頭の中で繰り広げられた密事を夜通し実行に移すのであった。
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