教授の恋愛
次の日からテストが始まった。

校内を歩く学生の片手には教科書ともう一方の片手には紙パックのコーヒー。

徹夜明けで必死なのがわかる。


そんな学生の横をテスト問題を抱えて行くと必ず話しかけられる。


「先生!問題教えて!」


勉強してもわからないと嘆く。


「自分を信じて頑張れば大丈夫だよ!」



俺もかつてお前らと同じだったんだよ。

今はこうやってえらそうに試験監督やってるけど昔は素直に試験を受けなきゃいけない学生だったんだ。

必死な学生が昔の自分みたいで懐かしくもあり、なんだかほほえましい。
< 131 / 166 >

この作品をシェア

pagetop