パティシエ総長さんとコミュ障女子
食堂に行くには、別棟に行かなくてはいけない。
建物と建物をつなぐ通路を歩く。
この通路は半分屋外みたいなもので、上に屋根がついているがここからグラウンドや校舎裏へ行くことができる。
夏の風がスカートを揺らして涼しい。
その時、私は一瞬蓮の声を聞いた気がした。
「…あれ?」
立ち止まる。ゆっこが不思議そうに私を見た。
声を荒げている蓮の声が聞こえた気がしたのだ。
私は目を閉じて、耳を澄ます。
「……なんで……の!」
「………ふざけ……な!」
蓮だけじゃない、複数人…?
微かだけど、聞こえる。
声が聞こえる。紛れもない蓮の声だ。
さっと血の気が引いた。
どうしよう。言い争っているみたいだ。
「り、凛!!」
ゆっこの声がすでに後ろに聞こえる。
気づいたら炎天下の下へと走り出していた。
声の聞こえた方へ。
蓮が助けを求めているような気がして。
校舎裏へと走って走って走った。
風上へと走った。
「はぁ…はぁ…っ蓮…。」
校舎の角の手前の壁に手を着き、息を整える。
声はこの壁の向こうから聞こえる。
「私なんか憎まないで、あなたたちも瑠衣くんと話したら良いじゃない!!」
あぁ、紛れもない蓮の声だ。
怒りに声を荒げている。
何が起きているのだろう。
私は校舎の角からそっと頭を出した。
そして、その光景を見て絶句した。
建物と建物をつなぐ通路を歩く。
この通路は半分屋外みたいなもので、上に屋根がついているがここからグラウンドや校舎裏へ行くことができる。
夏の風がスカートを揺らして涼しい。
その時、私は一瞬蓮の声を聞いた気がした。
「…あれ?」
立ち止まる。ゆっこが不思議そうに私を見た。
声を荒げている蓮の声が聞こえた気がしたのだ。
私は目を閉じて、耳を澄ます。
「……なんで……の!」
「………ふざけ……な!」
蓮だけじゃない、複数人…?
微かだけど、聞こえる。
声が聞こえる。紛れもない蓮の声だ。
さっと血の気が引いた。
どうしよう。言い争っているみたいだ。
「り、凛!!」
ゆっこの声がすでに後ろに聞こえる。
気づいたら炎天下の下へと走り出していた。
声の聞こえた方へ。
蓮が助けを求めているような気がして。
校舎裏へと走って走って走った。
風上へと走った。
「はぁ…はぁ…っ蓮…。」
校舎の角の手前の壁に手を着き、息を整える。
声はこの壁の向こうから聞こえる。
「私なんか憎まないで、あなたたちも瑠衣くんと話したら良いじゃない!!」
あぁ、紛れもない蓮の声だ。
怒りに声を荒げている。
何が起きているのだろう。
私は校舎の角からそっと頭を出した。
そして、その光景を見て絶句した。