パティシエ総長さんとコミュ障女子
勉強
私が双竜会本部にお邪魔してから数日が経った。
なぜかあの後大量の人に連絡先交換を迫られ、チャットアプリの友達が20人ほど増えてしまった。
毎日通知が絶えない自分のスマホに驚く。
今年初めの友達登録者は、小宮さんだけだった。
そこから、蓮、ゆっこが加わって、竜司くん、瑠衣、慎吾と加わり、クラスメイトの一部も加わり、双竜会の人たちも加わった。
この2ヶ月半で随分と賑やかになったものだ。
学校の方は、竜司くんがちゃんと瑠衣に言ってくれたみたいで、瑠衣は私から距離を置いてくれるようになった。
瑠衣は何か言いたげな不満そうな顔をしているが、気にしないことにした。
「竜司くん……私、皆んなに『双竜会に来い』って言われるんだけど…。」
メッセージ画面を竜司くんに見せて伝えた。
「うわぁ…凛ちゃん、人気者だねぇ…。」
苦笑する竜司くん。
人気…かぁ。どうやら私、双竜会に受け入れられたみたい。
良かった。
ホクホクした笑みを浮かべてしまう。
「あーでも勝手に行くなよー。多分変な奴らに絡まれるからな。」
竜司くんが何故か棒読みで私に注意してくる。
「ラジャ!」
私はそう答えて今日も店のカウンターに向かう……はずだった。
「凛ちゃん、今日から一週間、店は休み。」
「………は??」