White/Black〜シロかクロかそれとも愛か〜

急な誘い

朝浜くんと仲良くなって1週間ほどが過ぎた。


朝浜くんは学校の有名人らしく、私が彼と話していると妬み嫉みの言葉を吐かれることが多かった。


だけど“俺の友だちを悪く言うな”と一喝してくれたおかげで、最近は平穏に過ごせている。


今まではひとりぼっちで苦痛だったお昼の時間も、朝浜くんが一緒に食べてくれるから楽しい時間に変わったんだ。


朝浜くんは優しくて明るくて面白い。


一緒にいると楽しい人。


「ねー唯ちゃん」


いつものようなニコニコ顔ではなく、真剣な表情で話しかけられ、心臓が嫌な音を立てる。


やっぱり迷惑だったとか?


私と食べるお昼ご飯は美味しくないとか?


そんな話だろうか。


「唯ちゃんって兄弟いる?」


へっ?兄弟??


「いないけど、なんで?」


そんな真剣な顔して聞くことかなぁ。


私の答えに満足しなかったのか、朝浜くんは不服そうに頬杖をついている。


「朝浜くんはいるの?兄弟」
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