White/Black〜シロかクロかそれとも愛か〜
三人掛けの大きなソファのど真ん中に座り、背もたれに腕を伸び伸びと置いている様はまるで帝王。


長い足を組み、意味ありげに口角を上げている。


「あの…朝浜くん…。これはいったい…」


私はこれからどうなるんだろう。


「…仁がこのモードの時はどうしもうもないから、とりあえず座って」


神月先輩の向かい側のソファに朝浜くんが座ったから、その隣に座ろうとしたら神月先輩が舌打ちをした。


「お前はこっち。俺の隣」

 
「無視していいよ。俺の隣にいればいい」


朝浜くんが腕で制してくれたから、比較的居心地の良い朝浜くんの隣にいることにしたけど…。


なにこの空間…。


神月先輩と朝浜くんってどういう関係性?


なんで私はここに連れられてきたの?


「お前は俺を警戒しすぎなんだよ。別に何もしねぇよ」


「いいや、お前は信用ならない。そもそも、強行突破はやめろっつったのに」
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