White/Black〜シロかクロかそれとも愛か〜
第二章

(未決定)

神月先輩…仁くんの誘いを受けてから2週間。


桜は完全に散り、5月がやってきた。


仁って呼べと言われ続けてずっと断っていたけど、仁くん呼びでお互い妥協し、ここ何日かは仁くんって呼んでいる。


でも、慣れない。


あの“仁様”を私ごときが仁くん呼びしちゃっていいんだろうか…。


「おっはよー、唯ちゃん」


「おはよう…」


大くんが大きな声で挨拶するせいで、毎朝毎朝教室中の視線が集まってはずかしい。


私が神月先輩を仁くんって呼んでいることを知った朝浜くんが、大って呼んでって駄々をこねるから結局大くんと呼ぶことになってしまった。


男性と下の名前で呼び合う関係は仁くんと大くんが初めて。


まだ少しむず痒いけど、嬉しくもある。


「大くん、おはよう!今日も教室にいるなんて珍しいね」


森里さんが至近距離で大くんに話しかける。
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