元カレに裏切られてすぐにエリート上司と出会うなんてあり得ないと思ったら計画通りでした
やばい。コースの値段を見てなかった。
さすがにアワビ+ステーキのコースだから最低1万はするだろう。
あと、店の場所があまりにも都会すぎる。場所代考えたら2万、いや3万するかも……。
ちょっとお財布事情が厳しい。
今後のことを考えたらあんまり贅沢できないんだけど。
私がガチガチに固まっていると月見里さんが声をかけてきた。
「何か心配事? ここ常連だから味は保証するよ」
「い、いえ……そういうことじゃなくて、結構その……お値段が」
「気にしなくていいよ」
「気にしますよ」
「どうして? 君が払うわけでもないのに」
「え? それ、余計に気になりますよ。だって私、こんなことしてもらう義理なんてないですし」
月見里さんは少し目をそらして考えて、それから私に笑顔を向けた。
「今晩の食事に付き合ってくれたお礼」
「え? ちょっと意味がよく……」
わからない。
どう考えても私が助けてもらったと思うんだけど。
「俺、結構稼いでるから気にしなくていいよ」
「そ、それは……」
どう捉えたらいいんだ。
あなたが稼いでいることくらいわかりますよ。
でも、なんかそうじゃないんだけど。
ふと思う。
優斗とは別の意味で話が通じない人かもしれない。
いや、もしかしたらわざとなのかな?
私がとなりで彼の横顔をじっと見つめていたら、彼はドリンクメニューを片手に声をかけてきた。
「赤ワインにする?」
「なんでもいいです」
「じゃあ、それで」
彼氏と別れた日の夜に、なぜか会社の人とワインを飲んで肉を食べました。
さすがにアワビ+ステーキのコースだから最低1万はするだろう。
あと、店の場所があまりにも都会すぎる。場所代考えたら2万、いや3万するかも……。
ちょっとお財布事情が厳しい。
今後のことを考えたらあんまり贅沢できないんだけど。
私がガチガチに固まっていると月見里さんが声をかけてきた。
「何か心配事? ここ常連だから味は保証するよ」
「い、いえ……そういうことじゃなくて、結構その……お値段が」
「気にしなくていいよ」
「気にしますよ」
「どうして? 君が払うわけでもないのに」
「え? それ、余計に気になりますよ。だって私、こんなことしてもらう義理なんてないですし」
月見里さんは少し目をそらして考えて、それから私に笑顔を向けた。
「今晩の食事に付き合ってくれたお礼」
「え? ちょっと意味がよく……」
わからない。
どう考えても私が助けてもらったと思うんだけど。
「俺、結構稼いでるから気にしなくていいよ」
「そ、それは……」
どう捉えたらいいんだ。
あなたが稼いでいることくらいわかりますよ。
でも、なんかそうじゃないんだけど。
ふと思う。
優斗とは別の意味で話が通じない人かもしれない。
いや、もしかしたらわざとなのかな?
私がとなりで彼の横顔をじっと見つめていたら、彼はドリンクメニューを片手に声をかけてきた。
「赤ワインにする?」
「なんでもいいです」
「じゃあ、それで」
彼氏と別れた日の夜に、なぜか会社の人とワインを飲んで肉を食べました。