元カレに裏切られてすぐにエリート上司と出会うなんてあり得ないと思ったら計画通りでした
洗面所を使わせてもらってから戻るとすべてが完成していた。
彼は私の目の前にミルクたっぷりのコーヒーが入った大きなカップを置いた。
「さあ、食べよう」
「いただきます」
カリカリに焼いた目玉焼きの表面にフォークをザクっと入れると中からとろりと黄身があふれた。
ああ、こういうの絶対おいしいやつだ。
彼は何段ものパンケーキにたっぷりのメイプルシロップをかけてナイフでカットすると、私の皿に盛りつけてくれた。
細かい気配りが最高すぎる。
してもらうってこんなに幸せなことなんだ。
いつも、私が優斗にしてあげる立場だったから、こんなの初めて。
「月見里さん、家事スキル高いですね」
「そんなことないよ。フツーだよ」
「でも、部屋だって埃ひとつないし、すごいですよ。仕事しながらここまで綺麗にできません」
「ああ、掃除はしないよ。週に一回掃除してくれる人が来るから」
「え?」
ま、まさか。優斗と同じパターンかしら?
私が寝込んでいたとき、家事できない優斗が困って母親を呼びつけていたから、そんな苦い記憶を思い出して複雑な気持ちになる。
恐る恐る訊いてみた。
「そうですか。お母さんですか?」
「いや、ハウスキーパーだよ」
そっちかーい!!
でもなんだろう。ものすごく今、謎に安堵している。
彼は私の目の前にミルクたっぷりのコーヒーが入った大きなカップを置いた。
「さあ、食べよう」
「いただきます」
カリカリに焼いた目玉焼きの表面にフォークをザクっと入れると中からとろりと黄身があふれた。
ああ、こういうの絶対おいしいやつだ。
彼は何段ものパンケーキにたっぷりのメイプルシロップをかけてナイフでカットすると、私の皿に盛りつけてくれた。
細かい気配りが最高すぎる。
してもらうってこんなに幸せなことなんだ。
いつも、私が優斗にしてあげる立場だったから、こんなの初めて。
「月見里さん、家事スキル高いですね」
「そんなことないよ。フツーだよ」
「でも、部屋だって埃ひとつないし、すごいですよ。仕事しながらここまで綺麗にできません」
「ああ、掃除はしないよ。週に一回掃除してくれる人が来るから」
「え?」
ま、まさか。優斗と同じパターンかしら?
私が寝込んでいたとき、家事できない優斗が困って母親を呼びつけていたから、そんな苦い記憶を思い出して複雑な気持ちになる。
恐る恐る訊いてみた。
「そうですか。お母さんですか?」
「いや、ハウスキーパーだよ」
そっちかーい!!
でもなんだろう。ものすごく今、謎に安堵している。