元カレに裏切られてすぐにエリート上司と出会うなんてあり得ないと思ったら計画通りでした
新しい生活が始まったとはいえ、すべてがクリアになったわけじゃない。
優斗も乃愛も同じ会社にいるし、恐らく会うことはほぼないだろうけど、気にならないと言えば嘘になる。
実家からは相変わらず母が帰ってこいと連絡してくる。
ブロックしたい気持ちはあるけど、やっぱり母親と縁を切るなんてできなくて、こんな相反する気持ちで揺れている自分に苛立ってしまう。
ずっと心の中に重い石がドカッと居座っていて気分が悪い。
だけどそれも、千秋さんの顔を見ただけですっきりする。
「どうしたの? もしかして俺の顔を見て安心した?」
彼の発言はまるでハンマーで、私の重石を簡単に粉々に砕いてくれる。
「それ、自分で言うセリフじゃないですよ」
「わかるよ。俺の顔、いいよね?」
相変わらず話が通じねぇっ!!
「千秋さんも宇宙人かもしれませんね。違う意味で」
冗談っぽく笑って言ってみたら、彼は驚いた顔で私を凝視した。
なんとなく彼が何を言いたいのかわかるから、こっちから先に言ってやる。
「『どうしてわかったの?』とか言う定番のボケは要りませんよ」
「名前で呼んでくれた」
「えっ……?」
そっち???
「だって名前で呼べって言ったじゃないですか」
「ああ、それは君を抱……」
「言わなくていいので!」
エレベーターにふたりきりでよかった。
誰かに聞かれたら恥ずかしい。
それにしても、優斗と言い、優斗母と言い、乃愛と言い、千秋さんと言い、私のまわりはなんでこんな変人ばかりなの?
優斗も乃愛も同じ会社にいるし、恐らく会うことはほぼないだろうけど、気にならないと言えば嘘になる。
実家からは相変わらず母が帰ってこいと連絡してくる。
ブロックしたい気持ちはあるけど、やっぱり母親と縁を切るなんてできなくて、こんな相反する気持ちで揺れている自分に苛立ってしまう。
ずっと心の中に重い石がドカッと居座っていて気分が悪い。
だけどそれも、千秋さんの顔を見ただけですっきりする。
「どうしたの? もしかして俺の顔を見て安心した?」
彼の発言はまるでハンマーで、私の重石を簡単に粉々に砕いてくれる。
「それ、自分で言うセリフじゃないですよ」
「わかるよ。俺の顔、いいよね?」
相変わらず話が通じねぇっ!!
「千秋さんも宇宙人かもしれませんね。違う意味で」
冗談っぽく笑って言ってみたら、彼は驚いた顔で私を凝視した。
なんとなく彼が何を言いたいのかわかるから、こっちから先に言ってやる。
「『どうしてわかったの?』とか言う定番のボケは要りませんよ」
「名前で呼んでくれた」
「えっ……?」
そっち???
「だって名前で呼べって言ったじゃないですか」
「ああ、それは君を抱……」
「言わなくていいので!」
エレベーターにふたりきりでよかった。
誰かに聞かれたら恥ずかしい。
それにしても、優斗と言い、優斗母と言い、乃愛と言い、千秋さんと言い、私のまわりはなんでこんな変人ばかりなの?