新そよ風に乗って 〜慕情 vol.2〜
どうしよう。 まだ、 会ったこともない私にまで。
「でも、 高橋さんは弟さんだから分かりますが、 私まで……申し訳ないですよ。 見ず知らずの私にまで……」
「気にする事はない。 空席のまま飛ばすのも勿体ない。 しかも、 ファーストだぞ? 兄貴のことだ。 そんなことも考えて、 エコノミーは満席だと落ち着かないからとか、 色々思ってくれたんだろう。 ここは、 その好意に甘えた方が賢明だ」
「でも……」
それでもチェンジしてくれたとはいえ、 そんな大金、 私には無理だ。
「お金の心配ならいらない。 親族に旅行会社に勤めている奴がいると、 何かとな……。 大きな声じゃ、 言えないが……」
「でも、 私は高橋さんのお兄さんにお会いしたこともないですし、 それに親族ではないですから」
やっぱり、 何だか気が引ける。
「そんな事は、 気にするな。 その代わり……」
エッ……。
何? その代わりって……。
「兄貴が大好物の、 マカダミアンナッツのチョコレートでも、 お土産に買ってくればいい」
「か、 買います。 買ってきます」
そのくらいの金額ならば、 私でも買える。
「勿論、 買います。 他に、 お兄様がお好きなものとか、 ありませんか?」
当然のことだ。
こんな良くしてもらって、 そのままになんか出来ない。 でも、 チョコレートだけでは……。
「チョコレートで、 いいんだよ。 何より、 兄貴は嬉しいと思うから」
「でも……」
結局、 何だかんだ言って、 高橋さんに絆されて納得してしまった。
でも……嬉しいな。 ファーストクラスなんて、 初めて乗る。
「そんなことより、 まだ時間があるから何か少しお腹に入れよう。 お前、 機内食あまり得意じゃないみたいだから」
うっ。
何で、 知っているんだろう?
出張でニューヨークに行った時に、 気づいていたのかな?
「でも、 高橋さんは弟さんだから分かりますが、 私まで……申し訳ないですよ。 見ず知らずの私にまで……」
「気にする事はない。 空席のまま飛ばすのも勿体ない。 しかも、 ファーストだぞ? 兄貴のことだ。 そんなことも考えて、 エコノミーは満席だと落ち着かないからとか、 色々思ってくれたんだろう。 ここは、 その好意に甘えた方が賢明だ」
「でも……」
それでもチェンジしてくれたとはいえ、 そんな大金、 私には無理だ。
「お金の心配ならいらない。 親族に旅行会社に勤めている奴がいると、 何かとな……。 大きな声じゃ、 言えないが……」
「でも、 私は高橋さんのお兄さんにお会いしたこともないですし、 それに親族ではないですから」
やっぱり、 何だか気が引ける。
「そんな事は、 気にするな。 その代わり……」
エッ……。
何? その代わりって……。
「兄貴が大好物の、 マカダミアンナッツのチョコレートでも、 お土産に買ってくればいい」
「か、 買います。 買ってきます」
そのくらいの金額ならば、 私でも買える。
「勿論、 買います。 他に、 お兄様がお好きなものとか、 ありませんか?」
当然のことだ。
こんな良くしてもらって、 そのままになんか出来ない。 でも、 チョコレートだけでは……。
「チョコレートで、 いいんだよ。 何より、 兄貴は嬉しいと思うから」
「でも……」
結局、 何だかんだ言って、 高橋さんに絆されて納得してしまった。
でも……嬉しいな。 ファーストクラスなんて、 初めて乗る。
「そんなことより、 まだ時間があるから何か少しお腹に入れよう。 お前、 機内食あまり得意じゃないみたいだから」
うっ。
何で、 知っているんだろう?
出張でニューヨークに行った時に、 気づいていたのかな?