奮闘記などと呼ばない (王道外れた異世界転生)
なんという愚行をさらけだして、それでも、中尉などと言えるのか!!
• 突然の予想もしていない奇襲は、王国軍が東南に向けて進軍している背後から襲ってきた、との報告が。かなりの数の部族連合の騎馬が揃い、気がついた時には、王国軍の半数以上の兵士達が殲滅されていた後だったとか
• 2月15日、深夜11時過ぎ、国境側の領門が破られ、部族連合の襲撃、侵入。領門前で、王国軍と打ち合っているだけの状態だと聞く
• 伯爵家は避難の為、退避を決定
• しかし、2月16日深夜、0時12分、またも不法侵入。今度は、中尉自ら乗り込んでくる
• 不法侵入で捕縛された中尉は、暴言の数々、無礼・非礼行為の数々、伯爵家はそれを無視して、うるさい中尉を解放
• 内門に向けて出発した場で、中尉が戦線離脱を理由に伯爵家を冤罪し、伯爵家の意思に反し強制拘束。伯爵家の捕縛を命令。
捕縛命令を拒否した伯爵家に対し、中尉を侮辱したとして更なる捕縛命令。
• そして、伯爵家に対し戦の強制参戦を命令。中尉の言葉を引用すると、
「ノーウッド王国だろうと関係ない。今は、部族連合が攻めて来てるんだぞ。貴様らだって、戦に出陣しろ!」
とのこと。
• 命令に従わなければ、伯爵家を斬り落とす、牢屋にぶち込んでやる。無抵抗な伯爵家代行に剣を抜き、強制参戦を脅す
「きさまっ――!」
騎士団の団長の顔が――魔人並みの形相に代わっていた。
中尉の顔が、見る見る間に青ざめていく。
「控えよ」
「しかし――」
騎士団の団長であるハーキンは、無理矢理に、肩で呼吸しているようだった。
その憤りを知りながら、王太子殿下はその葛藤を無視する。
「続きを」
• 強制参戦を余儀なくされた伯爵家代行は、自身の騎士の参戦を同意
• ですが、中尉は、子供も含め全員を出せ、と更なる要請を
• おまけに、伯爵家に雇われている傭兵を、タダで使役しようなどとの要求
• 理不尽極まりない能無し中尉のせいで、伯爵家は、戦が勃発しているまさに緊張状態のその場で、軟禁状態を課せられる
• 同日、午前5時40分に、戦の強制参戦をさせられた伯爵家の騎士達が、戻って来る
• 部族連合は、王国軍を嘲笑うように蹂躙し殲滅。侵入を押し進めるのではなく、領門側で、ただただ、王国軍の無能な兵士達の殺戮を楽しんでいた、というような報告が
• 王国軍の兵列がなっていない為、その場で、兵士の無駄死にが確認。その日は、両方膠着状態。負傷兵、または、死亡した兵士達の数は、およそ100人から150人ほど
• これで、領門側に配置されていた隊、はまたも壊滅状態
• 同日、午前6時過ぎに、緊急の援軍要請で、二人の兵士が南東に飛ばされる
• 同日、正午、二人の兵士が、南東に飛ばされる
• 同日午後4時、二人の兵士が、南東に飛ばされる
• 業を煮やした中尉が、駐屯地内で怒鳴り散らし、喚きだし、午後8時、またも二人の兵士を飛ばす。その日、南東に飛ばされた兵士全員の応答、帰還なし
そんな報告は、騎士団では、誰一人、受けていない。コロッカルからやって来た領軍だって、そんな報告は聞いてなどいない。
援軍拒否されたのは、南東だけだと思っていたのに、その実は、南だって、何度も援軍要請を飛ばしていたなど、誰一人知らない事実だった。
• 2月17日、午前7時頃、突然、領門前にいた部族連合全兵士が撤退
「撤退? なぜ?」
「さあ」
そんな理由、フィロが知るか――と、あまりに淡々とした態度だ。
• 撤退した後の確認で、国境側の領門が、大きく破壊されていることが判明
• 同日、午前8時5分、不法侵入。またも中尉自ら乗り込んできて、更に、30人近くの兵士を引き連れてくる
• 伯爵家の食糧を出せ、と要請を強行する。部族連合に怖れ、外に食料の調達に行けないが為、伯爵家が持参した食糧を略奪し、兵士達で脅し、食糧を出さなければ、伯爵家の者を取り押さえてやると、人質を取って脅す。
中尉の言葉を引用すると、
「さっさと食料を寄越さなければ、貴様ら全員、生かしてなどおかんからなっ」
と吐き出した
• 伯爵家には、子供の付き人もいる。このような理不尽に脅され続け、恐怖で慄いていました
恐怖で慄いていた――かどうかは、かなり疑問が残る。
あの場では、到底、恐怖など見せる様子もなく、あまりに淡々としていたセシル達だ。
誰一人として、あの能無し中尉を相手にする気もなく、様子もなく、侮蔑だけが明らかで、あの場で恐怖が上がっていた――などと形容できる光景でもなかったはずだ。
それでも、ちゃんと、「ああ、怖い、怖い」 と、口にはしている。
口にしている以上、証人も大勢いる。
態度があまりに反対のことを示していようが、あの時のそれぞれの心境が、一体、どういったものだったのか、誰にも知る由はない。
「怖い」 と口にしていたのだから、もしかして、心の中では、冷や汗もので怯えていた、とも言うことができる。
心理的に体が硬直して、パニックしていた、とも言うことができる。
本人以外、あの場での心境など、誰も正確に断定などできるはずもない。
だから、フィロの説明が――派手に脚色しているなどとの非難はできない。ちゃんと、「ああ、怖い、怖い」 と、口にした現場が目撃されているから。
過大な表現とは言えるかもしれないが、「怖い」 と、口にした事実は消えない。
これって、ほとんどフィロの屁理屈ですわよねえ。
相変わらず、悪巧みにかけては天下一品!
• 戦が勃発している最中だというのに、無駄に兵士を使い、他国の貴族を脅すなど、到底、許されない非人道的な行いの数々。無能さをさらけ出し、食糧倉庫は完全に空。保存食とて存在しない
• 伯爵家の意思に反して、中尉は、無理矢理、強制的に他国の貴族を拘束しているくせに、反省もしなければ、最早、ノーウッド王国の貴族にケンカを売ったも同然の国際問題にも気づかずに、それ以上の愚行を重ね続ける愚行
• 2月18日、略奪された食糧確保の為、数人だけが、ブレッカの商店街に戻り、食糧調達に試みる
• その際、コロッカルの領軍が、ブレッカに派遣された。残念なことに、この地でのあまりに許されない悪行の数々を暴露される前に、コロッカル軍は、南東に直行してしまった
• 2月19日、深夜1時40分、またも不法侵入
• この地にやって来てから、伯爵家の睡眠は、違法者によって妨げられてばかり。次の兵士達は、食糧が足りなくなったので、調達してきた食糧を盗みにきたということ。この兵士達も、中尉の職務怠慢により、無罪放免。処罰無し
• 2月20日に差し掛かる深夜、南東側で、部族連合の襲撃が報告。一応、コロッカル領の軍が、撃退に成功したようではあるが、依然、膠着状態
• 2月21日、またも、援軍要請の兵士を二人派遣
• 2月22日、またも、援軍要請の兵士を二人派遣
• すでに、誰一人、帰還する兵士がいないのだから、いい加減、部族連合が近辺を徘徊している事実を学びもせず、兵士の無駄死にが継続
• 突然の予想もしていない奇襲は、王国軍が東南に向けて進軍している背後から襲ってきた、との報告が。かなりの数の部族連合の騎馬が揃い、気がついた時には、王国軍の半数以上の兵士達が殲滅されていた後だったとか
• 2月15日、深夜11時過ぎ、国境側の領門が破られ、部族連合の襲撃、侵入。領門前で、王国軍と打ち合っているだけの状態だと聞く
• 伯爵家は避難の為、退避を決定
• しかし、2月16日深夜、0時12分、またも不法侵入。今度は、中尉自ら乗り込んでくる
• 不法侵入で捕縛された中尉は、暴言の数々、無礼・非礼行為の数々、伯爵家はそれを無視して、うるさい中尉を解放
• 内門に向けて出発した場で、中尉が戦線離脱を理由に伯爵家を冤罪し、伯爵家の意思に反し強制拘束。伯爵家の捕縛を命令。
捕縛命令を拒否した伯爵家に対し、中尉を侮辱したとして更なる捕縛命令。
• そして、伯爵家に対し戦の強制参戦を命令。中尉の言葉を引用すると、
「ノーウッド王国だろうと関係ない。今は、部族連合が攻めて来てるんだぞ。貴様らだって、戦に出陣しろ!」
とのこと。
• 命令に従わなければ、伯爵家を斬り落とす、牢屋にぶち込んでやる。無抵抗な伯爵家代行に剣を抜き、強制参戦を脅す
「きさまっ――!」
騎士団の団長の顔が――魔人並みの形相に代わっていた。
中尉の顔が、見る見る間に青ざめていく。
「控えよ」
「しかし――」
騎士団の団長であるハーキンは、無理矢理に、肩で呼吸しているようだった。
その憤りを知りながら、王太子殿下はその葛藤を無視する。
「続きを」
• 強制参戦を余儀なくされた伯爵家代行は、自身の騎士の参戦を同意
• ですが、中尉は、子供も含め全員を出せ、と更なる要請を
• おまけに、伯爵家に雇われている傭兵を、タダで使役しようなどとの要求
• 理不尽極まりない能無し中尉のせいで、伯爵家は、戦が勃発しているまさに緊張状態のその場で、軟禁状態を課せられる
• 同日、午前5時40分に、戦の強制参戦をさせられた伯爵家の騎士達が、戻って来る
• 部族連合は、王国軍を嘲笑うように蹂躙し殲滅。侵入を押し進めるのではなく、領門側で、ただただ、王国軍の無能な兵士達の殺戮を楽しんでいた、というような報告が
• 王国軍の兵列がなっていない為、その場で、兵士の無駄死にが確認。その日は、両方膠着状態。負傷兵、または、死亡した兵士達の数は、およそ100人から150人ほど
• これで、領門側に配置されていた隊、はまたも壊滅状態
• 同日、午前6時過ぎに、緊急の援軍要請で、二人の兵士が南東に飛ばされる
• 同日、正午、二人の兵士が、南東に飛ばされる
• 同日午後4時、二人の兵士が、南東に飛ばされる
• 業を煮やした中尉が、駐屯地内で怒鳴り散らし、喚きだし、午後8時、またも二人の兵士を飛ばす。その日、南東に飛ばされた兵士全員の応答、帰還なし
そんな報告は、騎士団では、誰一人、受けていない。コロッカルからやって来た領軍だって、そんな報告は聞いてなどいない。
援軍拒否されたのは、南東だけだと思っていたのに、その実は、南だって、何度も援軍要請を飛ばしていたなど、誰一人知らない事実だった。
• 2月17日、午前7時頃、突然、領門前にいた部族連合全兵士が撤退
「撤退? なぜ?」
「さあ」
そんな理由、フィロが知るか――と、あまりに淡々とした態度だ。
• 撤退した後の確認で、国境側の領門が、大きく破壊されていることが判明
• 同日、午前8時5分、不法侵入。またも中尉自ら乗り込んできて、更に、30人近くの兵士を引き連れてくる
• 伯爵家の食糧を出せ、と要請を強行する。部族連合に怖れ、外に食料の調達に行けないが為、伯爵家が持参した食糧を略奪し、兵士達で脅し、食糧を出さなければ、伯爵家の者を取り押さえてやると、人質を取って脅す。
中尉の言葉を引用すると、
「さっさと食料を寄越さなければ、貴様ら全員、生かしてなどおかんからなっ」
と吐き出した
• 伯爵家には、子供の付き人もいる。このような理不尽に脅され続け、恐怖で慄いていました
恐怖で慄いていた――かどうかは、かなり疑問が残る。
あの場では、到底、恐怖など見せる様子もなく、あまりに淡々としていたセシル達だ。
誰一人として、あの能無し中尉を相手にする気もなく、様子もなく、侮蔑だけが明らかで、あの場で恐怖が上がっていた――などと形容できる光景でもなかったはずだ。
それでも、ちゃんと、「ああ、怖い、怖い」 と、口にはしている。
口にしている以上、証人も大勢いる。
態度があまりに反対のことを示していようが、あの時のそれぞれの心境が、一体、どういったものだったのか、誰にも知る由はない。
「怖い」 と口にしていたのだから、もしかして、心の中では、冷や汗もので怯えていた、とも言うことができる。
心理的に体が硬直して、パニックしていた、とも言うことができる。
本人以外、あの場での心境など、誰も正確に断定などできるはずもない。
だから、フィロの説明が――派手に脚色しているなどとの非難はできない。ちゃんと、「ああ、怖い、怖い」 と、口にした現場が目撃されているから。
過大な表現とは言えるかもしれないが、「怖い」 と、口にした事実は消えない。
これって、ほとんどフィロの屁理屈ですわよねえ。
相変わらず、悪巧みにかけては天下一品!
• 戦が勃発している最中だというのに、無駄に兵士を使い、他国の貴族を脅すなど、到底、許されない非人道的な行いの数々。無能さをさらけ出し、食糧倉庫は完全に空。保存食とて存在しない
• 伯爵家の意思に反して、中尉は、無理矢理、強制的に他国の貴族を拘束しているくせに、反省もしなければ、最早、ノーウッド王国の貴族にケンカを売ったも同然の国際問題にも気づかずに、それ以上の愚行を重ね続ける愚行
• 2月18日、略奪された食糧確保の為、数人だけが、ブレッカの商店街に戻り、食糧調達に試みる
• その際、コロッカルの領軍が、ブレッカに派遣された。残念なことに、この地でのあまりに許されない悪行の数々を暴露される前に、コロッカル軍は、南東に直行してしまった
• 2月19日、深夜1時40分、またも不法侵入
• この地にやって来てから、伯爵家の睡眠は、違法者によって妨げられてばかり。次の兵士達は、食糧が足りなくなったので、調達してきた食糧を盗みにきたということ。この兵士達も、中尉の職務怠慢により、無罪放免。処罰無し
• 2月20日に差し掛かる深夜、南東側で、部族連合の襲撃が報告。一応、コロッカル領の軍が、撃退に成功したようではあるが、依然、膠着状態
• 2月21日、またも、援軍要請の兵士を二人派遣
• 2月22日、またも、援軍要請の兵士を二人派遣
• すでに、誰一人、帰還する兵士がいないのだから、いい加減、部族連合が近辺を徘徊している事実を学びもせず、兵士の無駄死にが継続