メイドちゃんはご主人様に甘々に愛されちゃっています
千景様の専属メイドとして、千景様の後ろを歩く。
「白野さん、別に俺は隣に並んでくれても構わないよ?」
「そ、そういうわけにはいかないですよ。ご主人様の隣だなんて恐れ多すぎます」
いつ人が来てもおかしくないから、私は千景様呼びにして、千景様は私を白野さんと呼んだ。
これは付き合うに当たって2人で決めたこと。
千景様はともかく、私はボロが出そうになるから。
「それは残念」
あっさりと引いてくれた。
それと同時に旦那様のお部屋に着いた。
コンコン
千景様が扉を叩くと、「入れ」という声が聞こえた。
思わずゴクリと喉を鳴らした。
「失礼します」
「し、失礼します」
千景様に続いて、言葉を紡ぐ。
「そのメイドまで連れてきたのか?」
ジロリと私に視線が向いた。