君と2度目の恋に落ちたら
しかし、やはりもう一度会えないかと思ってもどこに出向けばいいのかわからない。

そして悶々とした気持ちを抱えたまま、昼休みの時間を迎えた。

みんなが動き出した中、もかも私の席の方まで来たがその表情は申し訳なさそうだった。

「ゆりあ、ごめん!今日の昼休み吹部のパートで集まらなきゃいけないんだった!急にごめんけど、お弁当一緒に食べられないや…」

「全然大丈夫だよ~。確かコンクール近いんだったよね」

「そうなの…ごめんね、急いで行かなきゃだ!」

もかはくるっと私に背を向け、ひらひらと手を振りながら教室を慌ただしく出ていった。私はもかには聞こえそうにもなかったが「いってらっしゃい」と声をかけた。

さて、どうするかなと考える。

もかがこうやって部活の関係でお弁当を食べられないという日はたまにあることであった。その時は他の仲のいい子たちの輪に混ぜてもらうこともしているのだけれど…今日の私は一人で食べることに決めた。

鞄の中から財布を取り出し、隣の校舎の自販機へと向かった。
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