彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
〈うははは!目先の欲にとらわれて、瑞希はんから永遠に信用失ってもええんか、じぶーん!?〉
「それはいやだ!!返します!!」
〈うははは!それがええ、それがええ!明日はわしも付き添ったるさかい、千葉総合医療病院に行こ!〉
「え!?一緒に来てくれるの!?」
〈うははは!当然や!凛1人だけやと危ないし、客観的な意見が言える第三者がおった方がええやろうー!?また瑞希はんの写真をエサに、誘惑されん自信、自分はあるんかいな!?〉
「そうですね・・・ないね・・・そうだね・・・」
〈うははは!ほな、決まりや!明日、早起きして朝一でお見舞いに行こうや!とりま、凛は明日、日の出よりも先に起きててな!わし、店の前についたらLINEするさかい!〉
「え!?暗いうちから起きてろって言うの!?」
〈うははは!そーせんと、瑞希はんと朝、顔あわせてから出かけることになるやん!?今の時点で凛は、明日から普通に、瑞希はんの顔見れそうなんかー!?〉
「それは――――――・・・・・・・・・」
―あんな外道、大嫌いだっ!!!―
激昂する好きな人の姿を思い出し、不安と後悔と恐怖で体が震える。
「む、無理そう・・・!」
〈うははは!そやろう!?そやったら、みんなが寝静まってるうちから出かけるねん!あ!?朝ごはんは、朝マックでええよな!?わし、凛と朝マックするの初めてや!楽しみやー!〉
「そうだね・・・」
能天気なヤマトの言葉を聞きながら、瑞希お兄ちゃんの写真の誘惑に負けた自分を恨む。
だけど、だけど!仕方ないじゃん!!
どの瑞希お兄ちゃんも、3枚とも、可愛かったんだもん!
〔★この場合、明日のお見舞いは、ヤマトの付き添いが必要だ★〕