彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
〈うははは!凛!わかっとる思うけど、明日は瑞希はんの写真、忘れたらあかんでー!?〉
「わ、忘れないよ!チェキで撮って、スマホで撮って、記録だけは残しておくから!」
〈うははは!そこまでする凛、嫌いやないでー!くれぐれも、見舞いの件は瑞希はんにも、初代の先輩方にも内緒やでー!?雷太にも釘指しときよ!〉
「わかりました。雷太には言わないように総長命令と、待機命令を出します。」
〈うははは!それがええ!見舞いに自分も連れてけ!て、言いかねんからのぉー!〉
「うん。ややこしくなりそうだから・・・そんなところに、大事な後輩は連れて行きたくはないからね。」
〈うははは!その判断、総長として正しいで!ほな、また明日な!〉
「うん、明日はよろしく。おやすみなさい。」
〈うははははーい!おやすみー!!〉
そこでヤマトとの電話は終わった。
「・・・・・・・・やっぱり、ややこしくなりそうだよね、明日は・・・・・・・・・・・。」
経験を積ませるという意味では、雷太を連れて行けばいいかもしれないけど、これは遊びじゃない。
(凛道蓮が瑞希お兄ちゃんに、嫌われるないかどうかの瀬戸際なんだ!!)
そんな重大な局面に、子供を連れて参加なんかできない!!
すまない、雷太!!
恨むなら、遅く生まれたことと、ご両親の子づくり計画を恨んでくれ!!
〔★凛は責任を転嫁した★〕
寝転がっていた姿勢を起こすと、雷太へのLINEを打つ。
瑞希お兄ちゃんは祖母を嫌っていたので、様子を見る。明日来るなら夕方から。これは総長命令だ。という文面で送信すると、即・既読がついた。