彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)




「早いな。」




既読したと同時に、祖母が嫌われてることが信じられない!マジすか!?という文面が送られてきた。
それにマジなんだよ~と返して、おやすみのスタンプを送れば、カッコイイおやすみスタンプが返ってきた。




「これでよし・・・と。」




ホッと一息つけば、睡魔が襲ってきた。
なので、スマホで明日の日の出前の時刻を調べ、アラームをセットする。
スマホを充電器にセットして、部屋の明かりを消す。
布団の中に潜り込んで、目を閉じる。






(・・・・・・・・・・・明日やだなぁ・・・・・・・)






瑞希お兄ちゃんが、『外道だ』と言った祖母に会わなければならない。






(瑞希お兄ちゃんがあれだけ拒否反応を起こすのだから、かなりの性悪ババアと心得なければならない。)






問題なのは、それだけではない。
瑞希お兄ちゃんの写真を、きちんと全部、返さなければならない。






(果たして上手く・・・冷静に、瑞希お兄ちゃんの性悪ババア・・・おばあ様と対話できるだろうか・・・・・?)

すっごい、クソババアだったらどうしよう・・・・・。

写真返すのも、やだな・・・。

(父親も祖母も嫌いって、瑞希お兄ちゃんの家庭も複雑なんだな・・・・・)

今の私が瑞希お兄ちゃんに出来ることと言えば、彼の幸せを祈ることぐらい。

(神様、仏様、ご先祖様、どうか・・・真田瑞希様を幸せにしてあげて下さい・・・・・!!)

あとやっぱり、瑞希お兄ちゃんの写真返すのは残念だよ・・・!

さようなら、3枚の瑞希お兄ちゃん・・・!!





そう考えてるうちに、まどろみ、眠りの世界へと静かに落ちて行った。





〔★凛の瑞希の写真への執着がすさまじかった★〕







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