彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「わははは!見ろ、チョコ助!!ゴールドカラーの『Ryuseigun』の文字を!!」
「わー目立ちますねー」
棒読みで返事をすれば、豪快に笑う百鬼。
「わははは!チョコ助は、思ったよりも地味だな!?ゴールドにすりゃよかったのによ!ゴールドに直せよモニカ!!」
「お断りよ皇助!!チョコちゃんはこれでいいの!!地味でもないし!!絶対、直さないんだから!!」
「僕もこのままでいいです、百鬼さん!せっかく、モニカちゃんがきれいに仕上げて下さったので♪」
(なによりも、瑞希お兄ちゃんと同じ赤色だもんね♪)
好きな人とおそろいなのだから、このままそっとしておいてほしい。
「フン!とか言いつつチョコよ、瑞希と同じ色だから直してほしくないんだろう?」
「え!?し、獅子島さん何をおっしゃいますか!僕はそんな~」
「え!?俺とおそろいは嫌だったか、チョコ!?」
見抜かれたことが恥ずかしくて誤魔化せば、悲しそうな顔をする好きな人。
その瞬間、私から羞恥心は吹き飛び、瑞希お兄ちゃんに宣言した。
「嫌じゃないです!!嬉しいです!!おそろいだから直してほしくないです!!」
「良かったなぁ~瑞希!チョコたんが瑞希とのおそろいを喜んでくれて。『同じ総長つながりだから赤色にしろ!』って、モニカを恫喝した甲斐があったなぁ~♪」
「恫喝!?瑞希お兄ちゃんが!?」
「バ、バカ!余計なこと言うな烈司!」
大親友兼幼馴染の口をふさぐ瑞希お兄ちゃんをよそに、別の大親友のオネェさんが教えてくれた。