彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「うっうっうっ!二三人のお嫁さんも、愛人の子供と暮らすことに賛成してくれてるから、何も心配することはないのよぉ~~~~~~~~!?」
「あ・・・・・・・・・・・・!?」
(愛人の、子供?)
誰が?
「うはははは!湖亀はーん!誰が愛人の子供―!?」
「そんなの・・・ひっく、ひっく、瑞希ちゃんと凛道蓮君に決まってるじゃない・・・?」
「えっ・・・・・・・・・・・・・!!?」
(み、瑞希お兄ちゃんがぁ―――――――――――――――――!!?)
「うはははは!瑞希はんが、なんやってー!!?」
「ひっく、ひっぐ、ひっく・・・だから、瑞希ちゃんが愛人の子でも、私と血のつながった可愛い孫には変わりないわ・・・!」
瑞希ちゃんが愛人の子でも、私と血のつながった可愛い孫には変わりないわ・・・!
瑞希ちゃんが愛人の子でも
瑞希ちゃんが愛人の子
(み・・・・瑞希お兄ちゃんが、愛人の子・・・・・・・・・・・!!!?)
えええええええええええええええ!!!?
ウソ何それ!!?
何かの間違いでしょう!?
(何かの間違いに決まって―――――――――!!?)
そう思った時、老女に膝枕している男と目が合った。
瑞希お兄ちゃんと同じ顔の人物。
その顔を見ていたら、今までのことが頭の中を駆け巡る。
(思い返してみれば、不自然なぐらい、瑞希お兄ちゃんは自分の家族の話をしてこなかった・・・・。)
愛人の子供だからなの?
(瑞希お兄ちゃんが自分の家庭のことを、家族のことを、口にしたがらなかったのは!!?)
身体が重くなる。
重りでもつけてるみたいに重くなる。
(瑞希お兄ちゃんが愛人の子供――――――――――――・・・・・・・・・!!!)
あまりのショックに、本人の口から聞いてなかっただけに、衝撃が強すぎた。