彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





「ありがとう!!瑞希の母親は、俺が既婚だとちゃんと話した!!俺は、毎月、瑞希の母親の生活費も払っていた!!有り金すべて渡していた。すべてだぜ!?瑞希が出来た時も、2人の子として産む約束をしていた。その約束通り、既婚者と知った上で瑞希を産んだ!!俺の愛人として子供を産んだんだ!!瑞希の母親にも、問題があったと思わないか!!?」
「・・・あんたの話が事実ならな。」
「父を疑うのか、蓮!?」
「だから、オメーの息子じゃねぇって言ってんだろう!!?」
「嘘だな!!あの瑞希が弟と公言して、溺愛してることは柊護(しゅうご)の調べでわかってる!!全部わかってるんだぞ!?」
「はあ!?なにしてくれてるんですか、おばあ様に膝枕してるお孫さん!?」





ドヤ顔で言う口ひげの息子に苦情を入れれば、ツンとした表情で言われた。







「俺はおばあ様のために、俺の仕事をしただけだ。」
「はあ!?どこが、おばあ様のための仕事なんですか!!?」

「私は和解してほしいのです・・・!」







孫の方に聞き返せば、孫に膝枕をされている老女がフラフラしながら起き上がる。
それを見て、檜扇柊護(ひおうぎ しゅうご)さんと高野舟槙(こうや しゅうま)さんが檜扇湖亀(ひおうぎ こき)の身体を支える。







「事情はどうあれ・・・瑞希ちゃんと二三人が仲たがいしたままでは、死んでも死に切れません・・・・・!どうか、凛道蓮君のお力で、馬鹿息子に、直接瑞希ちゃんへ謝る機会を与えてやって下さい・・・!お願いします・・・!」







そう言って、ベッドの上で正座すると、よろよろした動きで頭を下げてくる老女。
これに合わせるように、口ひげの女好きも最敬礼しながら言った。









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