彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「心配させやがってこの野郎―!!」
「凛先ぱ―――――――い!!」
「俺のリンリ―――――――ン!!」
ギュ!ギュ!ギュ!
「カ、カンナさん、雷太、ちーちゃん!?」
モニカちゃんに抱きしめられている私に、3人が一斉に私に抱き着いてきた。
窮屈な体勢に四苦八苦していれば、可児君とつなぐも近寄ってきて頭を下げる。
「凛さん!!ご無事で何よりです!!」
「我が君、五体満足でお怪我もなく、ようございました!!」
「あ、ありがとう、可児君、つなぐ。」
「つーか、りんどー!カンナにくっつき過ぎだろう!?抱き着くなよ!?」
「逆だろう、悠斗。カンナが凛道君に抱き着いてるんだよ。心配したぜ、凛道君。」
「ケッ!修羅場の後に、おめでたい限りだぜ。」
「し、心配かけてごめんね、悠斗君、秀君、円城寺君。」
「うはははは!ほんま、目の前で大親友の死を見んですんでよかったわぁー!自分、強運やで、凛!?前世で善行積んだか、守っとる守護霊が強力か、ご先祖様供養をようしとるんかーい!?ほんま、今回危なかったなぁーよしよし!」
「僕もそれは思ったよ、ヤマト。」
私の頭をなでてくる関西男子に言えば、ヤマトは陽気に言った。
「うはははは!生き残ったもん勝ちやから、凛の勝利やな!!ハーフタッチしよ、ハーフタッチ!ほれ、タッチ!」
「う、うん。」
パン!!と、片手と片手を叩けば、すごく良い音がした。
同時に、それ以上の音があたりに火響いた。
ファンファンファンファンファンファン!!
「凛さん、サツっす!!」
「安心するのはまだ早いらしいぞ、凛!サツから逃げないと!」
可児君の言葉で、逃走を提案するカンナさん。
「まずいですね、我が君。このままだと捕まります。」
「うはははは!わしら、高速料金払ろーたで~!?」
「そうだ、そうだ!ごじゅうあらしさん、俺の分の料金も払ったぞ!!」
「支払いしたおかげで、追い付くのに時間がかかった系~!」
「そうよ!あたし達何も悪いことしてないわよー!?」
「逆走したりしただろう!!」
つなぐの言葉に、文句を言うヤマトと雷太とちーちゃんとモニカちゃんに、ツッコミを入れる獅子島さん。