彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





「みんな、恥ずかしい姿を見せてごめんなさい。円城寺君の言う通り、僕が至らなかったばかりに、真田瑞希様を怒らせて・・・自業自得です。」
「なんでそうなんすか!!?なんで、円城寺をかばうんすか、凛さん!!?」
「リンリン優しすぎる!!」
「我が君に落ち度はございません!!」
「そうだぞ、凛!!少しは大河に言い返せよ!!それでも男かよ!?」
「男じゃないです。」
「はあ!?」





驚くカンナさんを見ながら、私は伝えた。







「今の僕は、『漢』と言えません。僕は・・・追い出されて当然だったのに、その事実をすぐに受け入れられなかった・・・。これからどうすればいいかさえ、わからない腑抜けです。」

「なら、わしらを頼ればええやん。」







そう言ったのは、私の一番近くにいた男子。







「ヤマト?」
「わしら、マブダチやろう?どうしていいかわからへんのやったら、相談してくれたらええやん?」
「ヤマト・・・!」
「ちゅーことで、ひとまずハゲ君家にみんなで行こかー?えんなんちゃらくんも来るんやで!龍星軍の4代目総長は、仲間外れが大嫌いやからな!それでええやろう、ハゲ君?えんなんちゃらくん?」
「くっ!なんでテメーが仕切るんだよ、五十嵐!?あと俺は五分刈りだ!」
「仲間とほざきやがるなら、いい加減名前覚えやがれ・・・!」
「凛、総長命令夜露死苦!」
「総長命令です。ヤマトの言う通りにして下さい。」

「「ぐっ!?」」







それで顔をゆがめる可児君と円城寺君。
こうして、場所を可児君の実家へと移すこととなった。









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