彼は高嶺のヤンキー様１０（元ヤン）

「なんで関係続けるんだよ！？舟槙（しゅうま）って奴は、凛の身元を調べてたんだろう！？対等じゃねぇじゃねぇか！？」
「そうっすよ！こっちの情報筒抜けなんて――――――最初から弱み握られてるようなもんじゃないっすか！？」
「よくやったぜ、凛道！！しっかり、瑞希さんのために働いて来い！！」


「「ふざけんな円城寺大河！！」」
「うはははは！」

ゴン！

バシ！

スパーン！


「いてぇ！？」





激怒する可児君とカンナさんとヤマトによって、私を褒めてくれた円城寺君の頭部に攻撃がくわえられた。





「何しやがるテメーら！！？」
「うるせぇ！凛さんが危険な目に合うかもしれねぇのに、後押ししやがって！げん骨入れられても、文句は言える立場じゃないだろう、テメー！？」
「そうだ！平手で済んだだけ、ありがたく思え！！オメーが応援するから、凛がその気になっちまったじゃねぇかクソ大河！！」
「うははは！わしもシバいといた方がええかなぁ～思うたんで、ハリセン使わせてもろうたわ～！関西人のツッコミアイテム、久々に使えて嬉しいわぁ～♪」
「可児とカンナはともかく、ラジオ野郎はふざけんなよ！！？」
「うははは！修羅場の時ほど、ボケとツッコミが必要やーん！？」





（今、修羅場なのか・・・）





ヤマトの言葉で、現状がよくないと把握する私。





「凛さん、付き合いをやめて下さい！！」
「そうだぞ、凛！真田先輩のことを思うオメーの気持ちはわかるけどよ！！」
「ダメだ凛道、実行しろ！！瑞希さんをお守りする盾になれや！！」
「うははは！」
「円城寺君の意見を採用します。」
「凛さん！？」
「凛！？」
「うははは！凛、決意は変わらへんか～！？」
「変わりません。よって、総長命令を発令します。」
「「！？」」





私の言葉に、可児君とカンナさんの顔色が変わる。
龍星軍の総長命令を使えるのは、新旧龍星軍をあわせて２人だけ。
その１人が、命令を出すというのだから、メンバーは従わなければいけない。