彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





「まだ帰らないでちょうだい、凛道蓮君とごじゅうあらしやまと君。お願いだから、私の話を聞いてちょうだい。」
「それは出来ません!」





女性の、檜扇未子の申し出を断る私。







(瑞希お兄ちゃんはもちろん、鳥恒先生と約束したんだ!!檜扇家の人間には関わらないって!!)



「どうしてできないの、凛道蓮君?」
「瑞希お兄ちゃんから、檜扇家と高野家の人間との接触を禁止されてるからです。」
「じゃあ、ただの未子という名前の女としてお願いするわ。私の話を聞いて下さい。」
「・・・それでも無理です。」
「せやせや!上手いこと言いよるけど、凛は話をする気はないで!」


「ごじゅうあらし君、こういう女の子達はお好きかしら?」







そう言って、檜扇未子がスマホ画面をヤマトに見せる。
そこに映っていたのは――――――――――







「うははは!?めっちゃ可愛い子ばっかりヤーン♪」

ヤマト好みのブ・・・・・個性的な顔の女子の集合写真だった。







〔★相手はヤマトのブス専を把握していた★〕







「えー!?えー!?センター、いや、右の子!いや、やっぱり、センター、いや、左の子!どの子もわし好みやんかぁ~♪」
「凛道蓮君を貸してくれるなら、今すぐこの子達をこの場に呼ぶわよ、ごじゅうあらし君?」
「かあ――――!!そうきたかった!?ハニートラップで、ストッパー役のわしを味方につけようと思うとるな!?凛を守るわしという障害物を、取り払おうとしとるんやろう!?」
「そうみたいですね・・・。」
「気に入った子を呼ぶわよ、ごじゅうあらし君。なんなら、全員呼びましょうか?」
「うははは!わしをなめたらあかんで!!そんなことで、このわしが落ちると思ったか!?」
「そうですよ!ヤマトはお色気には引っ掛かりません!!」
「そうやそうや!!わしとこの子!この美人達を会わせてなんになる!?馬の前に人参ぶら下げた状態になるだけで、わしには目の保養にしかならんわ!!帰るで、凛!!」
「はい、ヤマト!!」
「そう、残念だわ・・・今なら、その子達と連絡先を自由に交換し放題だったのに。」
「凛、檜扇未子さんのお話、聞いてみようか?」
「ヤマト―――――――――――――――!!?」







〔★ヤマトは敵の手に落ちた★〕








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