彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





「言葉遣いが汚いですよ、未子さん?」
「関係ないわ!!薄汚い嘘つきをなんと呼ぼうが私の自由!!自由な発言を出来る権利を侵害する気!!?」
「そこまでは言ってませんが・・・。」
「だったらいいでしょう!?とにかく!!あのボケジジイの言うことは信じちゃダメ!!家督を継げなかったことへの恨みから、デマを拡散しているだけなんだから!!」
「お言葉ですが・・・信じる信じないは、個人の判断、それこそ自由な権利ではないでしょうか?」
「っ!?あなた・・・純粋だから、信じきってしまってるのね・・・!!でもいいわ!!すぐに、その洗脳をといてあげるから!!」
「そうですか。」

(話にならねぇな・・・)

むしろ、未子さんの檜扇湖亀を美化してる洗脳をとく方が先じゃね?





〔★凛は敵の心配をし始めた★〕





「私も大人だから、あなたに寛大に接するけど――――――――真田瑞希君の件は別よ!!」
「と、言いますと?」
「溺愛する弟であるあなたから、真田瑞希君にドナー検査を受けるように言ってちょうだい!!お義母様のためにも!!」
「なぜ僕が、頼まなければいけないのですか?あなたから瑞希お兄ちゃんに頼めばいいんじゃないですか?」

ドン!!

「頼んだけど、言うことを聞かないのよ!!!」





強くテーブルを叩き、大声で叫ぶ。
それでまた、店内の視線がこちらに集まった。





(またかよ!!)





立ち上がって、また頭を下げながら言った。





「皆さんすみません!!静かにします!!すみませんでした!!」





これに、他の客がひそひそと、こちらを見ながら話し始める。
従業員が、私達のいるテーブルをマークし始める。





(ヤバいな・・・このままじゃ追い出されるかも。)





そう思いながら座れば、相手が私の方に身を乗り出してきた。







「お願いよ凛道蓮君!!真田瑞希君にドナー検査を受けることに同意させて!!むろん、あなたも受けてちょうだい!!」
「・・・それを頼むために、僕に接触してきたのですか?」
「そうよ!!あなたが人助けのために無茶をしてることは把握してるのよ!!?もちろん、お義母様のことも助けてくれるわよね!!?」







有無を言わさない言い方に、カチンとくる。
しかし、思うところがあったので聞いてみた。









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