彼は高嶺のヤンキー様１０（元ヤン）

「聞こえた！！？聞こえたなら返事は！！？凛道蓮君！！？」
「・・・肝に銘じておきます。」
「聞いた、未子ちゃ～ん♪私がしっかり念押ししたから安心してね♪」
「ありがとう、代佳ちゃん♪本当に昔から代佳ちゃんは、頼りになる大親友だよぉ～♪」
「任せてよ♪そういうことだから凛道蓮君！！早く真田瑞希からドナーのサインをもらってくるように！！以上よ！！」







吐き捨てるように言うと、仲良く立ち去って行く２人の中年女性達。





「・・・強烈なお嫁さんであり、お母様ですね。」
「くそっ！！檜扇未子さえ関わらなきゃ、まともなのによ！！」
「本当だよ・・・未子さんのせいで母さんは・・・！」





地団太を踏んで悔しそうにする祖父と、悲しそうな顔をする孫。
その様子に私は、感じた矛盾を口にした。





「どういうことですか？今までのやり取りを見ていたら、代佳子さんは、舟槙（しゅうま）さん達の意見よりも、檜扇未子さんの意見を優先しているように見えるのですが？」
「けっ！！その通りだよ！！あのレズ嫁！！」
「ちょっとおじいちゃん！？」
「言わせろよ、舟槙（しゅうま）！！クソ嫁は、幼稚園で檜扇未子と出会ってから、ず――――――――――――――――――っと！！檜扇未子の言いなり！！手下！！子分！！パシリの言いなり！！檜扇未子が一番の女なんだよ！！」
「つまり・・・仲が良すぎると？」
「レズだぜ、レズ！！絶対に百合の関係の同性愛者だ！！息子とも、舟槙を産んで以来、セックスレスだ！！セックスしてない関係なんだぜ！？」
「やめてよおじいちゃん！！はしたないことを大声で言わないで！！」
「えーと・・・つまり、夫婦仲も良くない、と？」
「誤解だよ、蓮クン！母が、父を尻に敷いちゃってるだけなんだ！なによりも、僕をすごく可愛がってくれるんだよ母は！！すごく良い母なんだよ！！僕にはもったいないぐらい優しい母なんだ！！」
「そ、そうですか・・・」

舟槙（しゅうま）さん・・・マザコンじゃないわよね・・・？





〔★可能性は高そうだ★〕