彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)





〈そこは未来の愛妻って呼んでよ!てか、いちゃついてる場合じゃないから!!ますみ、真面目にお願いしてるんだからね!?わかった!?〉
「わかってますよ。妹ちゃん。」
〈真面目に聞いてよ!!待ち合わせの詳しい時間はLINEするから!!だから明日の放課後、絶対に来てね!!?待ってるからね!!?〉
「わかりました。じゃあ、また明日ね?」
〈うん、ありがとう!!大好きよ、りっくん!!〉
「僕も妹的存在な友達の、ますみちゃんが大好きですよ。」
〈だから未来の愛妻って言ってよぉ!!まあいいわ!!とにかく、必ず明日来てね!!?じゃあ、おやすみ!!〉
「ええ、おやすみなさい、ますみちゃん。良い夢を。」





そこで電話は終わった。





「うははは!凛、明日は、ますみちゃんの方を選ぶんかい!?」
「・・・いつもと様子が違いましたからね。」





基本、電話でやり取りはしないと、凛道蓮の友達みんなに伝えてる。
だから、電話をかけてくるのは、よほどのことにしてくれと頼んでいる。







(つまり、ますみちゃんの頼みは、よほどのことってことねぇ・・・。)


「うははは!ますみはん、なんてー!?」
「高野舟槙(こうや しゅうま)さんのことで、ますみちゃんが明日話したいことがあると言ってきたのですよ。」
「なんや!?ますみはん、舟槙(しゅうま)はんを知ってるんかいな!?なるほど、なるほど!ますみはんは財閥令嬢で、舟槙(しゅうま)はんも財閥令息!接点があっても、知り合いであっても、おかしゅうないかぁー!?うははは!」
「ああ・・・知ってるらしいが、好意的な話し方してなかったぜ。」







陽気に笑い飛ばすヤマトに、私はますみちゃんの様子を伝える。








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