彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)
「・・・話を聞いた限りじゃ、良い知り合いではなさそうだった。」
「うははは!ほんまかいなぁー!?」
「おう。」
(ハッキリとますみちゃんは、舟槙(こうや しゅうま)さんを『悪人』と断言した・・・しかも、誰かを助けてほしくて、凛道蓮に助けを求めてきた・・・)
ということになると―――――――
「面倒なことになりそうだ・・・・・。」
「うははは!ますみはんが面倒なのは、今更やろう~!?そもそも、凛が面倒事に巻き込まれるのは、今に始まった事やないやーん!?」
「そうでしたね・・・。」
「うははは!嫌な習慣が出来てまったなぁ~!?」
「ぶっちゃけ、感覚マヒするぜ。」
「うははは!ほんまやねー!しかも明日会うって、舟槙(しゅうま)はんと、ますみはんのダブルブッキングやががぁー!?どないするぅー!?」
「妹のますみを優先するに決まってるだろう。」
「うははは!それもそうか!!とりま!帰ろうや!?」
「そうだな・・・。」
エンジンをかけたヤマトのバイクの後ろに乗れば、すぐにバイクは動き出した。
身体を支えるためにヤマトの肩に手を置いて身を任せる。
(一方的に言われたとはいえ、明日は会えないと舟槙(しゅうま)さんに断りの連絡した方がいいか?)
そう思い、危険人物用のスマホを取り出せば通知が来ていた。
(え?舟槙(こうや しゅうま)さんから?)
内容を確認すれば、明日の待ち合わせ時間の連絡だった。
「・・・。」
それに私は『先約があるため、別の日にして下さい。』と打ち込んで送信する。
すると即座に返事が来て、『明後日はどう?』と返してきた。
これに私は――――――――
「・・・・・・。」
既読もしないでポケットに、危険人物用のスマホをしまったのだった。
〔★凛は、高野舟槙(こうや しゅうま)の放置を選択した★〕