彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)







「お見舞いだと称して、また私への連絡をしてくるようになりました。それだけでも気持ちが悪いのに、お見舞いの品として、下着を送ってくるようになったのです!!」
「下着!?意味が分からないんですけど!?」
「下着を送ってくる理由は、聞いたんかい?」
「聞きました!!そしたら―――――――『親戚が下着会社を経営してるから、特別にオーダーメイドの高級な生地で作ったのを選んでやった。しかも、息子が選んだ下着を着て、息子と初体験をしろ!』と、高野舟槙(こうや しゅうま)が選んだ下着を私に送りつけていたんです!!」
「「変態か!!?」」
「挙句の果てには『あなたの処女を、うちの息子にささげなさい!!』とまで言って・・・・・!!」

「「変態だ!!!」」







〔★高野舟槙(こうや しゅうま)は、バッシングを受けていいぐらいだ★〕







「マジキモいよね、りっくん!?」
「キモイよ、ますみちゃん!というか!!不純異性交遊以前に、あなたを馬鹿にしてる!!嫌がる相手に、交際できないと断る相手に付き合いを強要するなんて、人権侵害じゃないですか!?」
「そんで、結末はどうなりはったんでっか?」







私に代わってヤマトが聞けば、険しい表情で被害者は教えてくれた。







「幸い、私は友人に恵まれたこともあり――――――事情を知った全学年の女子の皆さんが励ましてくれ、私も地道にカウンセリングに通ったことで、1年後には学校に戻れました。学校側も―――――――――相打ち覚悟で、高野舟槙(こうや しゅうま)と対決してくれて、最終的には、高野舟槙(こうや しゅうま)と違うクラスにしてくれました。」
「危なかったですね。」
「私より危なかった子は、もっといます。」
「「え?」」
「私が1年間不登校でリモートで授業を受け、外に出歩けない状態の期間に、高校の林間学校があったんです。」
「林間学校、ですか?」
「はい・・・林間学校のスケジュールの中に、男女ペアになってキモダメシをするというイベントがあるのですよ。」

「男女ペアでキモダメシ・・・」







ここまでの話を聞く限り、イヤな予感しかしない。









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