彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)







「一番ひどかったのは、首謀者である高野舟槙(こうや しゅうま)へのロンドンの大学と日本の大学とスコットランドヤードの対応です。」
「え!?まさか――――――――――軽い罪で済んだのですか!?」
「まさかっ!!軽いどころか、無罪放免ですよっ!!」
「無罪っ!!?」
「ロンドンの大学はまだ、一週間の停学を出したからいい方です!!ですが、日本の大学は退学にせず、スコットランドヤードも、高野舟槙(こうや しゅうま)を逮捕しなかったんです!!」
「え!?逮捕されなかったのですか!?おまけに、退学にもなってない!?」

(そんなこと可能なの!?)



「それ、許されることちゃうやん!?それなのに、許されたっちゅー事かいな!?」
「そうです!!高野家の跡取り・・・というよりは、檜扇家の身内だったから、大麻を吸っていたことをもみ消せたのですよ!!」
「檜扇家には、海外での犯罪を、もみ消せるほど力があるのですか!!?」
「あります。身代わりの首謀者を逮捕させ、高野舟槙(こうや しゅうま)は逃げたのです。」
「そんな!身代わりの人が可哀そうですよ!」
「そうでもないですよ。身代わりになった功績で、死ぬまで高野家に面倒を見てもらえることになったのですから。身代わりの人、高野家に就職して、高給取りをしていますから。」
「前言撤回します。身代わりの人も最低です!!」
「ええ、最低なんですよ。毎回、高野舟槙(こうや しゅうま)のしりぬぐいをするので、解雇されません。私が知る限りでは、その後も違法な乱交パーティーを開き、警察に逮捕されたにもかかわらず、降格処分だけで許され、今も公務員として働いていますから。」
「そんなことが許されていいのですか!?」







〔★許される世界もあるらしい★〕







「クズが、高野舟槙(こうや しゅうま)が・・・停学期間中、私に接触してきました。」
「え!?停学期間中に何してるんだよ!?」
「本当にそうですよね。内容は、『謝罪がしたい。』から、部屋に来てほしいと・・・・」
「お断りしましたよね?」
「・・・私の家柄では、檜扇家に勝てません・・・!!」
「えっ!?まさか――――――――!?」
「我が家族のため、一族のため・・・・・会いに行きました。」







悔しそうに下唇を神ながら言う被害者。








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