彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)







「私は身内を、大事な家族を守るため、クズが待つ部屋には行ったのです。そしたらそこで――――――・・・・・!!」
「そこで?なにがあったのですか?」
「・・・レイプされかけました。」
「!!?」

(レイプ!!?)







それで、過去の忌まわしい記憶が私の頭をよぎる。







「『留学期間中、俺の女になれ!』と言って、覆いかぶさってきて――――――とっさに、昔習っていた護身術で撃退して、逃げて、その足で警察に駆け込みました。」
「女性は護身術、習ってるべきですね。いや、会得していて正解でしたね。」
「はい。その場で、警察に被害届を出しました。ところが後日、警察から被害届は受理できないという返事がきて――――――!」
「はあああ!?日本語がわからないから受理できないとかじゃないですよね!?」
「イギリスの母国語で話、受理を訴えました。ですが、ダメでした。」
「どうして!?」
「高野家が・・・いえ、檜扇未子の祖母が、圧力をかけたのだと後で知りました。」
「伯母の祖母かよ!?てか、何者なんですか、檜扇未子の母親は!!?」
「えっ!!?まさか―――――――――・・・・・・・ご存じないのですか・・・!!?」
「知りませんよ!」
「檜扇未子の祖母ですよ!!?さすがに、檜扇未子を知っていればわかり・・・え!!?凛道さん、檜扇未子が何者かを知らないのですか!!?」
「知りませんよ!!知りたくもないですけどっ!!」

どうせ、ろくなもんじゃない!

これ以上、悪人リストの名前を増やしたくない!



「ちょっと、聖歌ちゃん!大丈夫なの!?未子一族を知らない人に、高野舟槙(こうや しゅうま)の駆除を依頼をして体上部なの!!?」
「・・・御心配には及びませんわ、東雲冬美先輩。凛道様の運命ではまだ、知る段階でないだけの事・・・!!ゴミがゴミ箱に叩き込まれて捨てられる段階になってからわかっても、遅くはないことでございます。」
「・・・それもそうね・・・・。」







不満そうな表情をしたが、桐壺先輩の言葉で納得する2人目の被害者。








< 437 / 854 >

この作品をシェア

pagetop