彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)







「まあ・・・今、思い返しても、上手くかけていなかったのは事実なので良いんですけどね。問題なのは―――――――クラスで一番可愛くて性格の良い女子が、クラスのカースト一軍のアイドルが、私が描いた漫画を『頑張って書いたことがカッコイイ♪』と言ってしまった事なのですよ。」
「あなたの努力を認めてくれる子がいたのですね!?」
「ええ・・・半分は、よく描いた方だと称賛してくれ―――――――――私が書いた漫画をきっかけに、カースト上位の女の子が、私と仲良くしてくれるようになったのですよ。」
「よかったじゃないですか!わかる人にはちゃんと伝わるのですよ!」
「それが、いい結果にならなかったのです。」

「え?」

「その子のことが、高野舟槙(こうや しゅうま)は好きだったんです。」

「げ!?」

「うははは!あかん展開しか予想できへーん!」

「ええ、お二人の想像通りですよ。クラスのアイドルが私を・・・自分より格下だと思ってる相手が、好きな女の子と仲良くなったことが悔しかったみたいなのですよね。だから、『自分はもっとすごいのを描く!』と言って、ノートを・・・あ、交換ノート方式で漫画をお互いに描く約束をしていたのですが、ノートをひったくって、不機嫌に立ち去ったのですが・・・」







ハーとため息をつくと、いじめの被害者は言った。







「高野舟槙(こうや しゅうま)は、3日で漫画を仕上げまして。」
「3日!?」
「早すぎやろう!?手抜きしたんちゃうか!?」
「仰る通りです・・・。」







ヤマトの言葉に、げっそりした顔で教えてくれた。







「漫画のストーリーが・・・当時はやっていた『鬼滅の刃』の第一話のパクリだったのですよ。」
「「鬼滅の刃のパクリ!?」」







〔★王道漫画が悪用されていた★〕








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