彼は高嶺のヤンキー様10(元ヤン)







「あいつ、彼氏の家族に圧力をかけて・・・親御さんを失業させたくなかったら、私と別れろと脅してきたんです!!」
「そんなにあなたに惚れてたんですか!?」
「肩書にですよ!!私もモデルを、ティーンズ雑誌のモデルをしてますから!!」
「え、見た目で!?」





言われてみれば、彼女もとても美人だわ・・・。





「彼氏のお母様からその話を聞かされて、私あいつに直談判して、私の彼氏の家族を脅すのをやめるように言ったんです!!そしたら―――――『彼女ナンバーで、サードになるなら、考えてもいい』って・・・馬鹿にしてる!!」
「凛、凛、凛!サードって!?」
「3番目って意味ですよっ!!3人も彼女が欲しかったのですか、あの男は!?」
「知りません!!わかってるのは、私にそう言った時点で、28人の彼女がいましたよ!!」
「鉄人28号かよ!?」
「私、あいつに直談判した時、やっぱりケガ人に見えなかったので、家族にそれを伝えて、父が探偵を使って、高野舟槙(こうや しゅうま)を調べることにしたんです!!」
「可能だったのですか?」
「可能でした!!『病院帰りに寄ったよ♪』って、毎日私が店番をする時にお店にやってきましたから!!そしてら、とんでもないことがわかって―――――――――!!」
「なにを発見したのですか?」
「あいつが傷病手当金を申請したのが夏休み前でした!!女遊びでもしてるのかと思っていれば―――――――私の彼氏に嫌がらせを続けながら、軽井沢のレストランで住み込みでバイトをしていたんですよっ!!!」

「「働いてたの!!?」」

「そうです!!それも、偽名を使って働いてました!!!」
「それ犯罪じゃないですか!!労働基準監督署に通報しましたか!!?」
「しました!!母が労働基準監督署に通報しましたが、もみ消されました!!」
「もみ消した!?」

労働者の味方のはずの期間が、悪人の味方のをしたの!?

「何よりも真っ先に、祖父と父が軽井沢のレストランに――――――――高野舟槙(こうや しゅうま)を雇っているオーナーに直談判してるんです!!『騙されてますよ!』って、真実を伝えたのですが―――――――!!」
「やはり、騙されていて、怒っていましたか?」


「同類でしたっ!!!」
「同類?」







聞き返せば、首を激しく縦にフリながら言った。









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